自分の“加害”に気をつけつつ、子どもたち自身が片づけられる工夫も。【モノハラ対策、我が家の場合】
撮影・徳永 彩(KiKi inc.) 文・長谷川未緒
「気分よく暮らせるようにいろいろと線引きしていますが、考えてみたら、わたしのほうが加害者かもしれません」
と語るのは、『工芸喜頓』店主・石原文子さんだ。共に店を経営する夫は物欲も所有欲もなく、整理整頓も得意。唯一の趣味であるオーディオは店の事務所に置くよう交渉した。
「家にあるものは、わたしの好きなものばかりなので、『いいかげんにしたら』と言われることもあります」
小学校に通う子どもたちは、まだまだ手がかかるものの、自分の持ち物は自分で片づけられるようになってきた。
「長男は思い出があるからと、何でも取っておきたがる。でも増える一方なので、役割を全うしたものには、ちゃんとお別れしようねと話しています」
自身も増えすぎたものは上手に手放すよう心がけている。
「器はご近所の方に差し上げることも多いですね。モノハラ加害しないためにも、モノを持つ以上は、美しく飾ったり、使い切ったりしていきたいです」
[悩み]食器があふれる。
[対策]ストックルームへ移動。
購入したり、作り手から贈られたりして、日ごと増え続けている器類。食器棚に収まりきらなくなると、マンション地下にあるストックルームへ。「服の衣替えをするように、器も季節ごとに入れ替えています」
[悩み]荷物が床に置きっ放し。
[対策]仮置き場を設置。
帰宅時にカバンや上着などを床に置きがちだった夫と子どもたち。玄関近くに荷物を仮置きできるソファを置いた。「あちらこちらに置かれるよりいいですし、スペースが決まっているので、置けなくなる前に部屋へ移動してくれます」
[悩み]テレビ周りにゲームが散乱。
[対策]サイズの合う収納カゴを置く。
遊び終わったテレビゲームを片づけない子どもたちにイライラ。そこで収納用のカゴを用意。「自室へ戻してほしいけれどそれはハードルが高いので。私は捨てると言ったら本当に捨てるため(笑)、子どもたちはちゃんと片づけます」
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