くらし

【後編】いる・いらないを3秒で決断!1日30分から始められる整理術。

  • 撮影・土佐麻理子 文・板倉ミキコ

【押し入れ】夫の衣類も含め、すべて押し入れに収まる収納スペースが欲しい。

Before

1.押し入れを洋服収納に使用。山本さん、夫、次女の洋服を入れている。夫の仕事着は中に入りきらず、常に鴨居にかけた状態。

2.夫の服を外すと、季節もののコートや上着、着なくなった子どもの服などを入れた紙袋が混在して押し込まれていた。

3.まずは収納ケースの上段からスタート。頑張りすぎると続かないので、1日1段、もしくは一度に30分と区切ってやってみる。

4.収まりきらない洋服が紙袋に入った状態ではみ出している。「紙袋に入れると、中のものを把握できないので注意」(本間さん)

After

1.夫の洋服を吊るす空間ができた。「突っぱり棒か押し入れ用ハンガーラックを設置すれば吊るす収納ができます」(本間さん)

2.季節もの、冠婚葬祭用などを人別、目的別に仮の収納箱に入れてスタッキング。今後様子を見て、最適な収納法を考える。

3.衣装ケースは1つだけ上段に残ったが、ほとんど下段に収めた。衣類やバッグなど服飾以外のものは他の場所に移動。

100円ショップの『セリア』で購入できる、段ボール製のボックスにラベルを貼って分別。強度のことも考え、あくまで一時置きに使用。
1.引き出し1つ分の洋服を全部取り出す。色別、種類別、形別など、同じグループになるものはできるだけまとめて置いておくと後で仕分けしやすい。
2.「洋服はまだ着られるかもと思い“いらない”と判断しにくいです」(山本さん)、「“それを着て出かけたくなるか”も判断基準にするといいですよ」(本間さん)
3.いる、いらない、迷っている3種類に仕分け。迷う時は「最後に着たのはいつ?」「体はひとつだけ」と考えるとためらう気持ちにケリがつけやすい。
4.いるものだけ元に戻すと半分の量に。「他の引き出しも整理し、空いた箇所には同じ種類のものを入れ直すなど工夫して」(本間さん)
5.整理を繰り返した結果、収納ケースが3つ空いた。 「やっているうちに判断のスピードがだんだん速くなり、整理するのが楽しくなりました」(山本さん)
6.山本さんの衣類だけで、処分するものはポリ袋3つ分になった。「自分のものを整理すると影響を受けた家族が片づけ始めることも」(本間さん)

思い入れがあるものほど、取捨選択が難しくなるのは当然のこと。

「洗面所にあるものより、洋服の分別は難しいですね」(山本さん)

「無理に捨てる必要はないし、迷うのは仕方ありません。もう一度着てみて、好きで必要なものかを判断したり、譲る先がないか考えてみてもいいでしょう。逃げずに整理を繰り返すことで本当に必要なものがわかってきます。スペースがあるなら収納量が多くてもいいですし、気分が上がるなら、古いものでも手放さなくてもいいんです。また、今回の整理は第1段階。他の場所の整理もし続けると、別の場所に収納するほうがいいものも出てきます。家じゅう整理して全ての収納を把握してから、収納グッズを買ったり、リフォームを検討したりするといいと思います」(本間さん)

迷っているものをさらに分別。

1.まだ使えそう、高かったから、と今はあまり着ていないけれど処分に迷ったものは2種類の方法で解決。

2.まだ充分きれいだけど、今後着用する可能性がないものは、知り合いやユーズドショップなどへ。

3.袋などに入れて1年後の日付を記入。日付を過ぎたら処分を。袋の中を見ないで処分するのが得策。

大切な思い出の品は、 アプリを使って上手に保存。

ものを増やさないためにできることとして、写真に撮って残すという方法が。特に思い出の品やもらいものなどに活用できる。

「私は『エバーノート』という情報管理アプリを使っています。基本的な機能は、文字や画像、動画の記録管理。手紙や葉書などを写真に撮って、カテゴリに分けて保存しておけば、後で検索するときにも便利なんです。子どもの工作や絵もこうやって残しておけば、場所も取らないし、いつでも見られます」(本間さん)

本間朝子(ほんま・あさこ)さん●知的家事プロデューサー。家事を効率化したメソッド“知的家事”を考案。毎月、無料セミナーを開催している。近著に『本間式 置くだけ片づけ』(エクスナレッジ)が。

『クロワッサン』1001号より

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