膵炎 (すいえん)

原因と特徴

膵臓から分泌される膵液によって、膵臓に炎症が起きる病気です。急性膵炎と慢性膵炎があり、原因として多いのがアルコールの多飲で、腹部外傷、膵臓や胆道の奇形、脂質異常症、感染症なども挙げられます。
急性膵炎では、みぞおちから背中にかけての断続的で強い痛み、吐き気や嘔吐、発熱などの症状が続き、重症化すると腹膜炎や腸閉塞を併発します。
一方、慢性膵炎は発症してからの時間によって異なり、10年ほどはみぞおちから背中にかけての痛みが典型的で、飲酒や脂肪が多い食事を食べた後にひどくなるのが特徴です。発症後10年以降になると、膵臓の機能が低下するため、脂肪が消化されず、脂肪便や下痢、体重の減少などがみられ、インスリンが正常に分泌されないことによって糖尿病を併発します。

治療

急性膵炎は入院が必要になり、タンパク分解酵素阻害薬を使用して、膵臓の組織を保護する治療が行われます。慢性膵炎では低脂肪食などの食事療法が行われ、消化酵素薬などの内服薬を使用します。

監修

前田裕輔 (まえだ・ゆうすけ)

グランプロクリニック銀座院長

関西医科大学卒。内科専門医、日本抗加齢医学会専門医。

https://granpro-clinic.com/

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