うつ病と同様の治療で回復を図る
周囲の理解が不可欠
「荷下ろしうつ病」だとわかった場合には、どのような治療をするのでしょう。
伊藤さんによれば、通常のうつ病と変わりなく、①十分な休養、②薬物治療、③精神療法(カウンセリング)、そして④周囲の病気に対する理解が必要とのこと。
「特に④は大切です。治るペースには個人差があり、治療中は良くなったり悪くなったりを繰り返します。周囲が早く元気になってほしいと思って関わりすぎると、患者本人のペースを乱してしまいかねません。無理をさせないようにし、本人が自分のペースで治ることを、時間をかけて見守ることが必要です」
また、「治療中には、患者本人が、少し気分が晴れて外出しようという気持ちになる時期があります。そういうときには、家族は、無理のない範囲で外出に付き合うとよいでしょう。億劫になったら途中で帰るようにして、無理をさせないことが大切です」とも、話していました。