ダイエットを加速させる、正しいスクワットをマスター。
撮影・青木和義 スタイリング・高島聖子 ヘア&メイク・高松由佳 文・石飛カノ
食事でのダイエット成果をより確実にするために、ぜひ取り入れたいのが筋力トレーニング。なかでも最強なのはスクワット、とパーソナルトレーナーの坂詰真二さんは言う。
「20代の頃に比べると40代の筋肉のボリュームは10%程度落ちています。そのぶん基礎代謝も低下するので、食事量が変わらなくても1年で2kgくらいずつ体脂肪が増える計算になります。女性の場合、筋肉の7割は下半身に集中していて、減っていくのも下半身の筋肉。その筋肉の減少を防ぐために一番効率的なのがスクワットなんです」
スクワットはお尻、太もも、ふくらはぎなど下半身全体の筋肉を効率的に鍛えることができる最強の筋トレ。代謝をアップして痩せ効果を加速させるのはもちろん、姿勢の改善、美容や健康レベルの底上げなど、メリットは盛りだくさんだ。
スクワット最強説を証明する4つのメリット。
筋肉と脂肪の比率を若い頃と同様に保つ。
運動不足でも若い頃と体重が変わらないという人は、筋肉と脂肪の割合が変わっている可能性大。
「20代の頃は筋肉が多くて脂肪が少ない状態、とくに運動をせずに40〜50代になると、筋肉が細くて脂肪がたっぷりの状態に。体重は変わらなくてもカラダの中身が変わることで代謝がどんどん落ち、太りやすくなっていきます」
減っていく下半身の筋肉を取り戻すのがスクワットなのだ。
血流を促して冷え体質を改善。
筋肉はいってみれば熱を発生させる装置。その筋肉が約10%落ちれば発熱機能もがくんと低下する。
「女性の冷え性の理由は、やはり筋肉量不足。また、冷えはカラダの表面の血流を悪くします。血流低下で肌のターンオーバーが滞ると肌のくすみ、シミ、シワの原因に。また体温が1℃下がると免疫力は3割低下するともいいます」
美容や健康に関しても、筋肉量の回復は重要ということ。
将来の悪い姿勢をスクワットで防ぐ。
猫背とO脚。こうした典型的な高齢者姿勢もスクワットによって予防することができる。
「O脚は下半身の筋肉をほとんど使わず足の外側に体重をかけて立つことが、その原因。猫背は膝が開いて骨盤が後傾するのを補うために背中が丸くなるのが原因です」
スクワットで養った筋肉できちんと立ち、背すじを伸ばせば姿勢も改善。今すぐにでもスクワットでの姿勢矯正を開始して。
どこでもできるから実行&持続しやすい。
今回、紹介するのは自体重を利用したスクワット。
「自体重スクワットでは20歳の頃に備わっていた筋肉を取り戻すだけなので、ムキムキの体形になる心配はありません。道具も必要なく場所も選ばないので、続けやすいことも大きなメリットです」
基本は10回×3セットで、これは3〜4分あれば充分。しかも頻度は休みを入れつつ週2〜3回。どんなに忙しくても実行可能だ。