強いカラダをつくる、歯と口の健康法。まずは口中老化していないか、チェックシートで自己診断を!
文・石飛カノ イラストレーション・川野郁代
密かに進む3大口中老化。あなたは大丈夫? 今すぐチェックを!
□1 口臭があると感じている。
□2 歯が長くなったり、歯の間が空いた気がする。
□3 歯肉がムズ痒く、歯が浮く感じがする。
□4 起床時、口の中がネバネバする。
□5 口の中が乾いてネバネバする。
□6 乾いた食べ物が食べにくく、普段から飲み込みづらいときがある。
□7 味がよくわからないときがある。
□8 通年、夜間に必ず起きて水を飲む。
□9 話していて舌がもつれるときがある。
□10 舌が白い。
□11 舌、上顎、唇の裏がヒリヒリ、ピリピリすることがある。
□12 舌打ちができない。
【1〜4 ひとつでもチェックがついた人は】歯周病の恐れが。
歯周病になると、こんなリスクが…。
【糖尿病】
歯茎の中で作り出される炎症性物質が血液で運ばれ、血糖をコントロールするインスリンの働きを妨げる。
【心筋梗塞】
歯周病の原因菌が血液を巡ることでドロドロ血に。動脈硬化が進んで心筋梗塞になることも。
【早産・低出生体重児出産】
妊娠している女性が歯周病にかかると、早産および低出生体重児のリスクが通常の約7倍高くなる。
対策
●正しい歯磨き、フロス、舌苔ブラシなどを使い、毎日のホームケアを徹底する。
●歯科衛生士のいる信頼できる歯科医院を訪ねる。
●3〜4カ月に一度、歯石を取るなどのケアをする。
【4〜8 ひとつでもチェックがついた人は】ドライマウスの恐れが。
ドライマウスになると、こんなリスクが…。
【免疫力の低下】
唾液による免疫力が低下することで、虫歯や歯周病、風邪やインフルエンザにかかりやすくなる。
【腸内環境の悪化】
口の中で繁殖した歯周病菌などが腸まで送られ、悪玉菌を増やして腸内環境を悪化させることも。
【肥満】
舌の機能の衰えでものが食べにくくなり、無意識に丸飲み、がぶ飲みしてしまうので満腹感を感じずに食べ過ぎてしまう。
対策
●唾液腺のマッサージを行う。
●ものを食べるときは、水分で流し込まずに、よく噛んで食べる。
●昆布だしに代表されるグルタミン酸など、旨み成分のある食べ物をできるだけ多く摂取するようにする。
【9〜12 ひとつでもチェックがついた人は】舌の老化の恐れが。
舌の老化で、こんなリスクが…。
【栄養失調】
食べ物の味を美味しいと感じにくくなり、ものが飲み込みづらいので必要な栄養がとれない。
【歯周病】
ものが飲み込みにくいため、肉や魚を避けて柔らかい炭水化物に偏る。糖が歯周病菌のエサとなり歯周病が進行。
【誤嚥性肺炎】
食べ物が長く口の中にあるため、細菌の塊である舌苔が増える。剥がれた舌苔を飲み込むことで肺炎のリスクも。
対策
●歯科医院で、反復唾液嚥下テストを受ける(30秒間で唾液を嚥下できた回数を記録するテスト。3回以上できれば誤嚥のリスクが減る)。
●矯正歯科医院などで口腔筋機能療法(MFT)を受けてみる。
『クロワッサン』978号より