不安な状態を理解して、効果的なツボストレッチを。
ライター 齋藤優子 イラストレーション 中村久美
不安な時の体の状態
風が吹いても倒れそうなほど、エネルギーや血が不足しています。特に、頭や胸のエネルギーが希薄なので、ちょっとストレスがかかるだけで倒れたり、具合が悪くなってしまうことも。そこで、患者のエネルギーの充実ぶりを感じとる時に使うツボを使います。
指の先から腕の内側を通って胸につながる通り道にあるので、まずはここを刺激してエネルギーを取りこみ、充実させます。また、血も足りていませんから、手足が冷たいことが多い。ストレッチをして血流を促し、手を温めることで、さらに巡りがよくなります。
誰かにやってもらうと、不安な気持ちが癒えて、効果がアップします。
不安になったら、 手のひらを伸ばして、 指先まで温かく。
労宮(ろうきゅう)を押す
場所:手のひら上に2つ。こぶしを作った時に、中指の先と、薬指の先が当たるあたり
さらに効果的:労宮(ろうきゅう)をストレッチ
方法:手のひらを横に開いたり、外側に返して、手のひらから指先まで温かくなるように伸ばす。誰かにやってもらうのもいい。
[ 体の不調にも効く ]
● うつ
● パニック発作
● 口内炎
● 体の冷え
『Dr.クロワッサン 心が弱ったときのツボストレッチ。』
柳本 真弓 監修
定価:850円 (税込)
肩こり、腰痛、ダイエット……、ツボは体をよくしたいときに押すものと決めつけていませんか。
イラっとしたとき、むなしいときなどにも、ツボは効果を発揮します。
心と体は表裏一体なのです。
眠る前に、今日一日の心の疲れもリセットしてみてください。
[ 監修 ]柳本真弓(やなもと まゆみ) 鍼灸按摩マッサージ指圧師、リンパドレナージセラピスト、『目白鍼灸院』院長。
大学卒業後、ひょんなことから興味を抱き、一念発起して鍼灸の世界へ飛び込む。鍼灸師として、さぁこれからという時に、“怖くて電車に乗れない”という試練に遭う。勤務鍼灸師として働いている時も、壁にぶち当たること多々。壁を乗り越えたい! 治療技術に自信を持ちたい! と門を叩いた北海道の師匠の元での修業も終え、何とか鍼灸専門院を開業するまでこぎつける。コンプレックスのかけらもなさそうに見えて、実は、日々あっちで傷つき、こっちでへこみ、ちょいちょい落ち込む。だからこそ患者にも言葉が響き、10年間来院者が後を絶たない。ちなみに、話しぶりもまた、見た目の印象とは裏腹に、かなりあけっぴろげ。「ものすごいクセ毛なんですけど、ブローするのもパーマかけるのも面倒臭くて」というわけで、前髪まですっきりと後ろにまとめたポニーテール姿で、日々治療を行っている。