10日間の美顔筋トレ、秘密は顔の下半分にあり。
撮影・森山祐子 スタイリング・春原久子 ヘア&メイク・梅原さとこ(ベレッツア スタジオ/原田さん) 文・越川典子
筋膜が固まったところにシワ、たるみができる。
シルク なぜ表情がないと老けて見えるかっていうと、いろいろな経験を積んで、そう簡単に顔の筋肉を動かさなくなるから(笑)。すると、ますます老けて見えてしまう。
貴和子 あはは。娘は箸がころんでもおかしい年頃なので、とても表情が豊かですね。表情と気持ちの若さって、たしかに関係があるかもしれません。
シルク ふつうの顔しているのに、いつも怒っているように見える人もいますよね。その表情が固まってしまう理由が「筋膜」なんです。
貴和子 筋肉を覆っている膜。
シルク はい。その膜は、コラーゲンとエラスチンでできていて、固くなってしまったところにシワやたるみができるって、わかっているんです。
貴和子 !(驚)
シルク たとえば、飛行機や新幹線に座り続けていると、ヒップが平たくなる。筋膜が癒着している状態です。でも、また動いていると元に戻る。エラスチン、コラーゲンに水が戻る余裕を与えてあげる。私は、それを「美のスペース」って呼んでいるんです。
貴和子 筋膜をリリース、解放してあげないと、どんどん固くなって、老けてしまうわけですね。
シルク じゃ、動かさないから老けるのか。老けるから動かないのか。どちらでもなく、どちらも、なんですね。10年以上、介護施設に通って、美顔筋トレを入居者に教えているのですが、面白いのは、筋膜がゆるんで顔が動かしやすくなると、皆さん、笑うんです。笑うようになると顔筋が動くようになり、今度は認知機能が改善されてくる。あくまで私個人のデータですが。筋肉と脳はつながっているし、心の持ち方も変わってくる。周りの人の反応も変わるので、関係性もよくなってくると、ますます好循環になるんです。
貴和子 それは、すごい効果ですね。美容的なアプローチを行った上で、さらに全体の筋肉を引き締めるところから始めなければ効果がないと思っていましたが、間違いではなかった。
シルク 間違いどころか、大正解(笑)。
貴和子 いま思うと、30代は過信してました。無理しても頑張れた。でも、45歳をすぎ、50歳をすぎたら、ガクンガクンと落ちてきた。ここ、2、3年は体力の限界を感じたり、不調が続いたりしていたんですね。不調があっても、女優という仕事柄、いつでもコンディションを整えておかなくてはならない。それで、アンチグラビティ(抗重力)・トレーニングと、ホット・ベルビック(骨盤)・ストレッチを始めて、いま3カ月くらいになるのですが、いろいろなことが変わってきまして。
シルク お、どんなことが変わってきました? 楽しみ。
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