朝食が代謝を上げる〝時計遺伝子〞のスイッチに。

固形物を受け付けないので朝はコーヒー1杯だけ、コップ1杯の野菜ジュースだけという人がいる。でも、時計遺伝子をきちんと働かせるためには糖質とタンパク質は必要不可欠。そこで、「コーヒー派ならはちみつで糖質、牛乳でタンパク質をプラス。野菜ジュース派はもともとジュースに糖質が入っているので豆乳をプラスしましょう」

フルーツやパンといった糖質食品を食べる習慣を持っているなら、そこにヨーグルトやカッテージチーズなど、低脂肪の乳製品を加えてタンパク質を確保するといい。「一晩水切りしたヨーグルトは食べ応えのあるバター代わりに。パンに塗ればバタートーストに比べてタンパク質が増し、脂肪を減らすことができます」

調理が簡単なパン食なら取り入れられそう。そんな人は具をひと工夫。「時計遺伝子を活性化するには糖質＋タンパク質が基本ですが、魚油もまた時計遺伝子のリセットに効果的と言われています」たとえば、ツナ缶やサバ缶を朝食に利用する。パンの上にのせてトーストし、レモンを搾るだけで出来上がり。

理想を言えば朝の主食は、パンよりもタンパク質の含有量が多いご飯がおすすめ。そこに温泉卵をポンと落とせば、最も簡単にできる完全食に。「卵は半熟、かた茹で、焼き、生の順番で消化がいいので、温泉卵がおすすめです。毎日だと飽きてしまうのでキムチや味噌、じゃこなどのトッピングを活用しましょう」

慣れてきたら汁ものに挑戦。粉末出汁、乾燥わかめ、カツオ節、のりなどを入れた1人分の味噌玉を用意する。冷蔵でも冷凍でも保存可能。大さじ½の味噌に対してお湯200㎖が目安。「洋風ならコンソメとトマトペーストにお湯を注いで簡単ミネストローネに。即席の汁ものでも海藻のミネラル、トマトのビタミンが簡単に補給できます」

最終的に朝3：昼4：夜3のバランスにもっていくには、こんな朝食が理想的。ご飯軽く1杯に青菜やきのこといった冷凍可の野菜を活用した具だくさん味噌汁、そしてハムエッグ。拍子抜けするほどシンプルだ。「脂質とタンパク質のバランスを考えると、ハムエッグのような主菜が最適と言われています。旅館の朝食のように卵と納豆と焼き鮭となってしまうと、タンパク質が多すぎて消化の負担に。第一、用意するのにも時間がかかって続きません」多すぎてもダメ、少なすぎてもダメ。大島さんによると一食で摂るべきタンパク質量は15〜20g。「最初は朝食で10g 摂ることを目標に、徐々に適量に増やしましょう」