【ヨガのポーズ84】“固める” ドルフィンテール——Dr.高尾美穂のカラダとココロの整え方
あいまいな状況を強固なものにしたい。そんなときに最適──今の状態を何とかしたい。そんなふうに思っている人もいるのではないでしょうか。いざ、行動に移そうと決意したら、その思いをカラダと共に固めてみようじゃありませんか。
撮影・森山祐子 イラストレーション・SHOKO TAKAHASHI 構成&文・越川典子
ドルフィンテール
両脚を閉じてうつ伏せになり、両手を合わせて額をのせます。両かかとをつけて、足先を開きます。膝もしっかりつけて、かかとも離れないように脚を浮かせましょう。そのまま深い呼吸で8秒。
このポーズは、イルカが尾をくっと上げる、その様子を足先で作るといえば、イメージしやすいでしょうか。
ポイントは、下半身をしっかり固定させることです。そのためには、膝とかかとをぎゅっとつけて固める。そうしてはじめて下半身を床から浮き上がらせることができます。
足先を開いて、股関節を外に向かって動かすことで、内閉鎖筋を使います。また、太ももを寄せることで内転筋群に、太ももを持ち上げることで臀筋群に、さらには骨盤底筋群にも刺激が入るので、とくに女性にはおすすめのポーズなのです。
さて、「固める」という概念ですが、対として、固まっていない状況が前提としてあるわけですね。
たとえば、あいまいな状況にあるとき。もっと強固なものにしたいと考えるでしょう。決めきれないものごとについて、決意をしたいときもあります。何かから(自分を)守りたい、備えたいとき。今ある状況をより強化したいときや、不安定な状況を安定したものにしたいときもあるかもしれません。
そんなとき、ぜひドルフィンテールを試してほしいと思います。ラクそうに見えるポーズですが、試してみると、下半身にじわじわと効きます。8秒たって、力を抜いたとき、弛緩と収縮とのメリハリを実感できます。
『クロワッサン』1153号より
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