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【ヨガのポーズ79】“軸” 花輪のポーズ——Dr.高尾美穂のカラダとココロの整え方

自分軸は、揺れ幅があってちょうどいい。探す過程が大事です。――軸のある人には憧れるけれど、揺らいでいる軸だって、自分だけのもの。揺らぎも楽しんでしまいましょう。

撮影・森山祐子 イラストレーション・SHOKO TAKAHASHI 構成&文・越川典子

花輪のポーズ

Tシャツ5,500円(シュリ・ラマナ・リタ・ヨーグ/LOTUS8 TEL:03-5614-6830)
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かかとが床から浮く人はムリしないでね
両脚を開いて立ち、上体を曲げながら床に手をついてしゃがみます。足の裏で床を押すようにして、背中をまっすぐに立て、両手のひらを合わせましょう。深い呼吸を続けながら8秒。

このポーズのポイントは、左右対称です。その中心にあるのが「軸」。右の足からも左の足からもエネルギーをもらい、真ん中で力を均衡させながら、軸を探しています。

軸を意識しないポーズはヨガにはありませんが、とはいえ、ヨガは非日常。ふだんの暮らしで、「軸」を意識することは少なく、「自分軸」という言葉が使われるのは、就活のときくらいです。もっている人は評価され、もっていない人は未熟……のような捉え方をされますが、そんなに白黒はっきり分けられるものではありません。

軸とは、揺らぎながら、「ここが大事かも」「ここは多少ずれてもOK」と、位置を探している状態そのもの。ある程度、揺れ幅があっていいし、軸そのものが太い筒であってもいいと思います。細く尖った軸だと、自分軸に外れるものごとをすべて排除することになり、苦しくなるのは自分です。許容できる範囲の中で探せばいいのです。

さて、ポーズの名前ですが、なぜ「花輪」なのでしょうか。それは、花冠を頭上に載せているイメージだからです。花の中心=軸が自分の中にすっと通っている。そんなイメージを浮かべながら、花輪のポーズにトライしてみましょう。骨盤底筋群を鍛え、股関節も柔軟にしてくれる、女性にうれしい効果がたくさんあります。

  • 高尾美穂

    高尾美穂 さん (たかお・みほ)

    産婦人科医

    イーク表参道副院長、婦人科スポーツドクター、産業医として、働く女性をサポート。Stand.fmにて、ほぼ毎日配信している「高尾美穂からのリアルボイス」が好評。

『クロワッサン』1146号より

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