槇村さとるさん“準備いらずだから続いた、寝る前の習慣”──元気でしなやかな人の健康習慣
撮影・MEGUMI 文・中嶋茉莉花
“準備いらずだから続いた、寝る前の習慣”
「体が硬くなり動けなくなると、行き着く先は死だと思っているんです」
驚きの発言は漫画家の槇村さとるさん。60歳から社交ダンスを始め、自宅では股関節ストレッチを欠かさない。
「ストレッチを始める前、起きてベッドから立ち上がろうにも足の痛みで上手に立てないことがあったんです。ふと、知人が言った『死とは乾き、縮み、丸まることだ』という言葉が浮かんで。うちの猫もそうだったと思い出し、深く心に刻まれました。それ以来10年ほど、抗うように体を動かしています」
毎日就寝前に行うストレッチは、ベッドの上に寝ながらできる簡単なもの。
「開脚の本を見たのがきっかけ。80歳のおばあちゃんが180度開脚をする姿に憧れたんです。ほかにもメニューがありましたが、終わったらそのまま寝られるのが楽でこれだけが残りました」
当初は90度ちょっとしか脚が開かなかったが、今は180度近く開くように。
「脚を見上げながらするでしょう。肌や爪の乾燥、変化、脚のむくみといった疲れのサインにも気づくんですよ。トータル10分程度。小さな努力であり、健康管理に繋がる大切な時間です」
伸ばしながら脚を観察。疲れのサインに気づく
壁に足をかけ、足踏みしたり、手で足指を広げたり。「私は疲れると脚がむくむ。毎日見たり触ったりすると小さな変化に気づけます」
開脚前の事前運動。気持ちいいのが一番
「すぐに開脚すると怪我にもつながるので、まずは準備体操から。壁に沿ってあぐらをかき、気持ちいいと感じるまで伸ばします」
自重を利用してじっくり開脚
お尻を壁につけたままゆっくりと開脚。「無理をせず、脚の重さで開けるところまで。気持ちよくて、このまま眠ることも(笑)」
『クロワッサン』1143号より
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