麹菌が米のでんぷんを糖に変え、さらに酵母がアルコールに分解してできるのが「もろみ」。搾って日本酒を作った残りカスが酒粕です。発酵で増えた菌や酵母のほか、ビタミンB群やアミノ酸がたっぷり残っていて、食物繊維もほとんどこちらにあります。
ビタミンB群が代謝を上げ、吸収されやすいアミノ酸は健康維持に役立ちます。便通の改善にもつながり、腸内環境が改善するので、美肌や免疫力向上にも効果的です。
甘酒として飲むのが一番簡単。麹甘酒と違い、こちらは酒粕を適量の湯で溶かし、甘味を加えて作ります。粕汁や粕鍋にすると野菜が一緒に食べられます。味噌汁に加えるのも簡単です。
ただし、お酒に弱い人や子どもには工夫が必要。数分加熱してアルコールを飛ばしましょう。
酒粕は発酵が続いているので、搾りたての白から徐々に薄茶に変わります。甘酒には新鮮なものを、熟成してきたら粕床に使うなど、ムダなく使い切りましょう。