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胆汁酸ダイエット、納豆のやみつきレシピ。

新しい胆汁酸をどんどん作って体脂肪を燃やすための、納豆を使った簡単でおいしいレシピを紹介します。
挫折しない一番の秘訣は、繰り返し作りたいお気に入りを増やすことです。
やせるだけでなく、体調もよくなるのを実感してください。
  • 撮影・青木和義 文・韮澤恵理 料理・落合貴子

(納豆)ねばとろ納豆は味の変化で飽きずに続ける。

【ネバネバは食物繊維。大豆の力も最大限に発揮。】

納豆は血液サラサラ効果や腸内環境の改善が注目されていますが、実はあの特有の粘りに絶大な健康効果があります。ネバネバの正体は、水溶性食物繊維のフルクタン。蒸した大豆のたんぱく質を納豆菌が分解することで生まれ、古い胆汁酸の排出を助けます。

それだけではありません。以前は大豆のアミノ酸スコアは低く評価されていましたが、いまは満点の100であることがわかっています。この良質なたんぱく質をさらに納豆菌が分解し、アミノ酸を生み出して旨味が加わり、消化もよくしているので、筋肉や血管、内臓を丈夫にします。

納豆いろいろ

【大粒納豆】直径7~8mmで食べ ごたえがある。
【小粒納豆】直径5~6mmの一般的な丸大豆納豆。
【ひき割り納豆】あらかじめ砕いた大豆を蒸して作る。
【黒豆納豆】黒豆を使った納豆。色素成分の効果も。

いかそうめんとめかぶの納豆

【材料(2人分)】
納豆 …… 2パック
めかぶ(味付き) …… 2パック
いかそうめん …… 80g

【作り方】
納豆は添付のたれを加えてよく混ぜる。いか、納豆、めかぶを1人分ずつ器に盛り、食べるときに全体をよく混ぜる。
★ ご飯にのせても、そのままおかずにしてもおいしい。海苔で包むのもおすすめ。

味も食感も激変! アレンジ納豆4種

納豆にちょっと足すだけで、味わいがガラリと変わり、健康効果もアップするアレンジを紹介します。おかずとして食べるなら添付のたれは使わず、ご飯にかけるなら、少量プラスするといいでしょう。

右上・長ねぎと塩麹

長ねぎの辛味成分である硫化アリルは代謝をよくし免疫力も上げる。長ねぎはさらさずに使えるのがいい。麹菌は腸に届くと食物繊維同様に善玉菌のエサに。

【材料と作り方(1人分)】
長ねぎ5cmは小口切りにし、塩麹小さじ1を加えてよく混ぜる。

左上・キムチとごま油

発酵食品キムチの乳酸菌は善玉菌の味方。適量の油は腸のスベリもよくする。唐辛子のカプサイシンは血行をよくするので胆汁酸を全身に届けやすい。

【材料と作り方(1人分)】
キムチ20gを刻んで加え、ごま油小さじ1/2をたらす。

左下・しば漬け&酢

しば漬けは乳酸発酵漬け物なので善玉菌を元気にする。酢に含まれる酢酸は代謝をよくし、肥満や高血圧にも効果的。

【材料と作り方(1人分)】
納豆1パックに酢小さじ1を加えて白く泡立つまで混ぜ、しば漬け20gを加えて混ぜる。

右下・甘酢漬け生姜& しそ、みょうが

香味野菜は胃の働きをよくし、フィトケミカルもたっぷり。生姜は代謝を上げ、しそやみょうがには殺菌効果も。

【材料と作り方(1人分)】
甘酢漬けの生姜20gは粗みじんに切り、みょうが1/2本は小口切りにする。しそ3枚は細めのせん切りにし、全部混ぜて食べる。好みでわさびを加えるとおいしい。

胆汁酸ダイエットとは

おすすめの5つの食材をしっかり食べて新鮮な胆汁酸を増やし、脂肪細胞を直接刺激して燃える体を作る胆汁酸ダイエットは、慶應義塾大学政策・メディア研究科 教授の渡辺光博さんが発案したメソッド。

「胆汁は、肝臓で作られて、胆たん嚢のうに蓄えられ、人が食事をすると、消化を助けるために分泌される消化液です。とくに脂質を乳化して小腸から吸収しやすくするのが胆汁の役割。その主成分が胆汁酸なのです」(渡辺さん)

胆汁酸ダイエットを成功に導く5つの食材

【杜仲茶】
アスペルロシドの働きで再吸収を抑え新しい胆汁酸を作る(3gの茶葉を煮出して1日1リットル)

【長粒米(インディカ米)】
難消化な高アミロースで食物繊維のように働く(1週間に2回、1回150g)

【もち麦】
β-グルカンが腸を掃除、血糖値も上げにくい優等生(1週間に3〜5日、ごはんなら150g、フレークなら50g)

【納豆】
粘りは食物繊維フルクタン。大豆は消化のいいたんぱく質(毎日に1〜2パック)

【海苔】
良質な食物繊維が腸を掃除。ポルフィランが胆汁の劣化防止(毎日全型2枚)

落合貴子

レシピ考案

落合貴子 さん (おちあい・たかこ)

栄養士、フードコーディネーター

自然食品メーカーでの栄養カウンセリング、料理研究家のアシスタントを経てフードコーディネーターに。体によい食材をおいしくて簡単なレシピにするテクニックに定評がある。テレビや書籍、雑誌を中心に活躍中。
※プロフィールは雑誌掲載時の情報です。

渡辺光博

監修

渡辺光博 さん (わたなべ・みつひろ)

慶應義塾大学 政策・メディア研究科教授 医学部、環境情報学部教授 ヘルスサイエンスラボ代表

東北大学遺伝子実験施設 博士前期課程修了後、フランス国立ルイ・パスツール大学分子生物学科博士課程卒業。2006年イギリスの科学誌『ネイチャー』に「胆汁酸の調整で肥満と糖尿病が改善」を発表。テレビや講演などで広く活躍。
※プロフィールは雑誌掲載時の情報です。

『Dr.クロワッサン おなかが凹む胆汁酸ダイエット。』(2021年4月13日発売)より。

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