日本初の着物スタイリストとして今も着付けの講座や着物のデザインなどで活躍している大久保信子さん。この日の着物は紫の江戸小紋にバラ柄の帯。バラの間には蝶々が飛び交い、ふんわりとした春を感じさせる。着物や帯を身につける際には、何かコツのようなものがあるのだろうか。
「私はいつもその人が着ている洋服の色を基準にアドバイスするようにしています。好きだからその色を選んだわけでしょう? 洋服で培った色彩感覚を否定せず、和と調和させればいい。それから、自分の欠点を隠して、長所を生かす着方を見つけることね。何回か着ていると、ツボにぴしゃっとくる着方がわかってきますよ」