『魔女の宅急便』や「おばけのアッチ」シリーズなど、数々の名作を書いてきた角野栄子さんは、カラフルな色づかいのファッションでも有名だ。どんなふうに日々のコーディネートを決めているのかと思いきや、実はすべて、娘のりおさんが選んでいるのだそうだ。
「80歳を過ぎた頃から、洋服を選ぶのが面倒くさくなったの。自分ではちゃんと選んだつもりが、一歩家の外に出ると靴下が合わないと気づいて戻ったり。そんなことが続いて、美術科出身の娘に丸投げすることにしました。スケジュールに合わせ、洋服はもちろん、靴下からアクセサリー、ハンドバッグまで全部揃えてくれるから、私は抵抗せずに着ていくことにしています」
そのスタイリングについては、りおさんの著書『魔法のクローゼット』(角川書店)に詳しい。とはいえ、りおさんのコーディネートは、角野さんのこだわりを反映したものだ。たとえばワンピースは、すべて同じ形で、りおさんの友人に作ってもらっている。