滋養強壮に。干し椎茸と骨付き鶏の参鶏湯風【ワタナベマキさんの乾物レシピ】
撮影・青木和義 スタイリング・矢口紀子 文・板倉みきこ
ジューシーな椎茸や骨付き鶏からのだしが加わった、滋養強壮鍋。
【材料(2人分)】
干し椎茸(乾燥)3枚
鶏骨付きぶつ切り肉 600g
長ねぎ(青い部分)3本
朝鮮人参(あれば)1本
にんにく(つぶす)1かけ
しょうが(皮付き・薄切り)1かけ
干し椎茸の戻し汁 600ml(足りない場合は水をたす)
紹興酒(または酒)大さじ2
塩 小さじ1/3
青ねぎ(小口切り)適宜
【作り方】
1.干し椎茸は下記の方法で戻して石突きを取り、笠はそぎ切りに、軸は細切りにする。
2.鶏肉は鍋に入れ、かぶるくらいの水(分量外)を入れて中火にかけ、煮立ったら2分ほど煮て茹でこぼし、水で洗い水気を拭く。
3.鍋に1、2、長ねぎ、朝鮮人参、にんにく、しょうが、戻し汁、紹興酒を入れて強火にかけ、沸騰したら中火にする。
4.アクを取って蓋をし、弱火で25分煮て、塩を加える。好みで青ねぎをのせる。
[余りで作る、常備菜]干し椎茸の梅煮
【材料(作りやすい分量)】
干し椎茸(戻したもの)100g
梅干し 2個
A[干し椎茸の戻し汁(または水)2/3カップ みりん 大さじ2 酒 大さじ1]
醤油 小さじ1
【作り方】
1.干し椎茸は軸を切り落とし、薄切りにする。
2.鍋に1、崩した梅干し、Aを入れて中火にかける。煮立ったら落とし蓋をして弱めの中火で汁気がなくなるまで15分煮る。最後に醤油を加え、火を止める。冷蔵庫で1週間保存可能。
[干し椎茸]戻し方
乾物&戻し汁を余すことなく。食物繊維を効果的に、美味しく摂取。
栄養が豊富な旬の時季に収穫した、野菜や海産物を乾燥させた乾物は、水分が抜けている分、元の食材の持つ栄養が凝縮。特に食物繊維が豊富で、体の代謝に必須なミネラルもたっぷりだ。
「さらに食感がいいので、よく噛んで食べるから消化力が上がり、食べ応えも充分。胃腸が元気になる、太りにくい体作りには必須の食材だと思います」と、自身も大の乾物好きだという料理家・ワタナベマキさん。レパートリーが広がらないという声も多いが、実はエスニックの味付けとも好相性。そこで今回は、戻し汁まで活用した乾物のレシピを紹介してもらった。
「戻し汁を使えば、水に溶け出た食物繊維が有効に摂取でき、旨みもアップ。腸活料理としての完成度も上がります」
2〜3日に1度は乾物料理を作る。
切り干し大根、干し椎茸、かんぴょう、ひじきなど様々な種類を常備し、日々の料理に活用。出張のたびに各地の乾物を購入するのも習慣。ストックしやすく、いざというときの非常食にも。
寝る前に仕込んで戻し汁も活用する。
おいしいだしが出る乾物は、戻し汁まで上手に活用。干し椎茸は戻すのに時間がかかるので、就寝前に麦茶用ポットに水とともに入れておき、翌日、戻し汁はスープや煮物などに利用。
1袋戻して 余った分は簡単常備菜に。
開封後は、湿気や他の食品のにおいを吸収しやすいので、1袋全部戻してしまい、余った分は簡単常備菜にしておくといい。
『クロワッサン』1085号より