切り干し大根とささみの生春巻きと戻し汁で作るスープ【ワタナベマキさんの乾物レシピ】
撮影・青木和義 スタイリング・矢口紀子 文・板倉みきこ
切り干し大根とささみの生春巻き
シャキシャキ食感とエスニックな味わいの意外性でおいしさ倍増。
【材料(2人分)】
切り干し大根(乾燥)20g
鶏ささみ 2本
しょうが(千切り)1かけ
せり 60g
ライスペーパー 6枚
A[ナンプラー 大さじ1/2 水 大さじ1/2 レモン汁 大さじ1/2 砂糖 小さじ1 赤唐辛子(小口切り)1/2本 にんにく(みじん切り)少々]
【作り方】
1.切り干し大根は下記の方法で戻して食べやすい長さに切り、塩少々(分量外)を加えてなじませる。せりは5等分に切る。
2.鶏ささみは筋を取り、沸騰した湯に入れて1分半茹でてそのまま冷まし、細かくほぐす。
3.ペーパータオルをまな板の上に敷いておく。ボウルに水を張り、ライスペーパーを1枚ずつさっとくぐらせて少し硬いと感じるくらいに戻し、まな板に広げる。
4.1、2、しょうが各1/6量をライスペーパーの手前にのせてひと巻きし、左右を折りたたんできつめに巻く。残りも同様に巻く。合わせたAをつけて食べる。
戻し汁と焼ききのこのレモンスープ
切り干し大根の甘味とレモンの酸味、きのこの風味が渾然一体。
【材料(2人分)】
エリンギ 1本
生椎茸 1枚
切り干し大根の戻し汁 300ml
レモン汁 大さじ1
レモンスライス 2枚
ナンプラー 小さじ1
【作り方】
1.生椎茸は石突きを取る。
2.魚焼きグリルやトースターできのこの表面に焼き目がつくまで4〜5分焼き、食べやすい大きさに裂く。
3.鍋に戻し汁と2を入れて中火にかけてひと煮立ちさせ、アクを除く。レモン汁、レモンスライス、ナンプラーを加え、煮立つ直前で火を止める。
[余りで作る、常備菜]切り干し大根の甘酢醤油漬け
【材料(作りやすい分量)】
切り干し大根(戻したもの)100g
しょうが(千切り)1かけ
A[酒 大さじ2 みりん 大さじ2 醤油 大さじ1 酢 小さじ2 切り干し大根の戻し汁(または水)50ml]
【作り方】
1.切り干し大根を食べやすい長さに切り、しょうがとともに保存容器に入れる。
2.Aを小鍋に入れてひと煮立ちさせ、1にかける。冷蔵庫で1週間保存可能。
[切り干し大根]戻し方
乾物&戻し汁を余すことなく。食物繊維を効果的に、美味しく摂取。
栄養が豊富な旬の時季に収穫した、野菜や海産物を乾燥させた乾物は、水分が抜けている分、元の食材の持つ栄養が凝縮。特に食物繊維が豊富で、体の代謝に必須なミネラルもたっぷりだ。
「さらに食感がいいので、よく噛んで食べるから消化力が上がり、食べ応えも充分。胃腸が元気になる、太りにくい体作りには必須の食材だと思います」と、自身も大の乾物好きだという料理家・ワタナベマキさん。レパートリーが広がらないという声も多いが、実はエスニックの味付けとも好相性。そこで今回は、戻し汁まで活用した乾物のレシピを紹介してもらった。
「戻し汁を使えば、水に溶け出た食物繊維が有効に摂取でき、旨みもアップ。腸活料理としての完成度も上がります」
2〜3日に1度は乾物料理を作る。
切り干し大根、干し椎茸、かんぴょう、ひじきなど様々な種類を常備し、日々の料理に活用。出張のたびに各地の乾物を購入するのも習慣。ストックしやすく、いざというときの非常食にも。
寝る前に仕込んで戻し汁も活用する。
おいしいだしが出る乾物は、戻し汁まで上手に活用。干し椎茸は戻すのに時間がかかるので、就寝前に麦茶用ポットに水とともに入れておき、翌日、戻し汁はスープや煮物などに利用。
1袋戻して 余った分は簡単常備菜に。
開封後は、湿気や他の食品のにおいを吸収しやすいので、1袋全部戻してしまい、余った分は簡単常備菜にしておくといい。
『クロワッサン』1085号より
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