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「洋服がびっしょり」冬の脇汗の悩み、どう対処したらいい? 治療はできる?

夏に限らず、寒い冬も、季節を問わず起こる脇汗の悩み。クロワッサン読者の脇汗にまつわる困りごとをアンケート。対処法と気になる治療法について皮膚科医に聞きました。
  • PR/マルホ株式会社 イラスト・辛酸なめ子 構成&文・クロワッサンオンライン編集部

回答してくれたのは…
よしき皮膚科クリニック銀座 院長
吉木伸子さん
よしき・のぶこ●美容皮膚科学と漢方を取り入れた治療が、女性の厚い支持を得ている。著書に『スキンケアは「引き算」が正しい』『美容皮膚科医が教える 大人のヘアケア再入門』など多数。

お悩み一覧
Q1:脇汗の量がかなり多くて困っています。治療はできるのですか?
Q2:緊張すると汗がどっと出ます。おかしいでしょうか?
Q3:冬でも脇汗が止まりません。防寒と脇汗対策を両立させる方法はありますか?
Q4:脇汗の治療で皮膚科を受診するよいタイミングはありますか? 脇を見せるのは抵抗があります…。
Q5:脇汗の治療にはどんな方法がありますか?高額なイメージがあります。

Q1:脇汗の量がかなり多くて困っています。寒い冬も服の汗じみが気になり、目立たない色の服しか選べません。治療はできるのですか?

A:『「脇汗で服の汗じみが気になる」「べたついて不快だ」と感じる方はいます。生まれつき汗の量は人によって異なります。その人が置かれた状況や環境で感じ方は異なるのですが、質問者さんのように「日常生活に支障をきたすほどの汗」をかいていると感じる場合、皮膚科で相談してみるといいと思います。

原因不明に局所性発汗(体の一部分に限定して発汗がみられること)が6ヶ月以上持続する場合は、原発性腋窩(えきか)多汗症といいます。治療の対象になる可能性はあるので一度、皮膚科で相談を。』(吉木先生)

皮膚科に相談するかどうか迷ったら、脇汗治療の総合情報サイト「脇汗スッキリProject」に、簡単な質問に答えることでチェックできる項目があるので、お試しを。

質問は「脇汗が気になり始めたのは、25歳以下の時ですか?」「脇汗は両脇とも気になりますか?」「睡眠中は脇汗は止まっていますか?」「週1回以上、脇汗で困ることはありますか?」などの6つ。

Q2:緊張すると汗がどっと出ます。テレビ会議で話し終えた時には脇と股の間も汗がびっしょり。おかしいでしょうか?

A:『緊張すると通常よりも多くの脇汗をかいてしまうのは、自律神経の影響も考えられます。まずは普段から自律神経を整えるために、オンとオフの時間をしっかり分けてみてはどうでしょう。

そもそも自律神経は、交感神経と副交感神経がうまくバランスを保ちながら体の各機能を調整しています。しかし、過度に緊張すると、発汗を促す交感神経が働きすぎて汗が多くなってしまうことがあります。

昼間は活動的に動いても、夜は休息の時間とし、仕事や昼間あった出来事などを考えるのもやめて切り離しましょう。また、入浴時はぬるめのお湯に浸かる、腹式呼吸や瞑想を行うなど、夜は交感神経から副交感神経へとスムーズに切り替わるよう、リラックスできることを行うといいですよ。』(吉木先生)

Q3:冬でも満員電車や暖房が効いた室内に入ると汗が止まりません。防寒と脇汗対策を両立させる方法はありますか?

A:『家以外の場所では自分で暖房の設定を変えるのは難しいものです。暑くなれば脱ぎ、寒くなればまたすぐ着るという、自分で調整しやすい服装にするのがいいと思います。』(吉木先生)

『素材を選ぶことも大切です。冬は保温性に優れたものを、と思いがちですが、保温性が高い=その分通気性が低く汗が蒸発しにくいという側面もありますから、通気性の高い素材の服を重ね着するほうがいいですね。それでも解決しない場合には皮膚科に相談するのも選択肢の1つです。』(吉木先生)

Q4:脇汗の治療で皮膚科を受診するよいタイミングはありますか? また、診察はどのように? 脇を見せるのは抵抗があります…。

A:『脇汗の相談で皮膚科を訪れる人は、軽症から重症までさまざまです。日常生活に支障があるほどの汗であれば、季節を問わずいつでも受診してもらって構いませんよ。

診察する際、通常脇は見せる必要はなく、問診のみで診断をすることが多いです。甲状腺機能亢進症など、ほかの病気が隠れていないか血液検査をすることもありますが、脇汗の程度や日常生活でどのくらい支障があるかなど話をもとに診断します。』(吉木先生)

脇汗治療の総合情報サイト「脇汗スッキリProject」では、脇汗治療の相談ができる病院を検索することができます。
都道府県、最寄り駅、現在地から、通いやすい全国の病院を検索できるのも便利。

脇汗の悩みは一般皮膚科で相談できます。体質だと思って受け入れていた汗の悩みの対処法が見つかるかもしれません。

Q5:脇汗の治療法にはどんな方法があるのですか?高額なイメージがあるのですが。

A:『原発性腋窩(えきか)多汗症と診断した場合、脇汗の程度や頻度に合わせて治療します。さまざまな治療法があり、簡易なものから挙げると塗り薬、飲み薬、注射薬、レーザーによる施術の順。保険が適用できるものもあります。

塗り薬の場合は、汗腺を物理的に閉じて発汗を抑える「塩化アルミニウム外用薬(保険適用なし)」、交感神経から伝達される汗をだす信号をブロックして過剰な発汗を抑える「抗コリン外用薬(保険適用あり)」があります。選択肢は増えていますね。』(吉木先生)

治療を続けることで脇汗の量をコントロールし、日常生活への支障をなくすことは目指せます。ひとりで悩むのではなく、一度皮膚科で相談するのがいいかも。保険適用の塗り薬など新しい選択肢を知るきっかけになるかもしれません。

治療とともに、毎日の生活の中で緊張をほぐす方法を習慣化させていくことも大切。激しすぎる運動より、ゆったりしたものやリズミカルなものを選んで実践を。

多すぎる脇汗に悩んでいる人をサポートする総合情報サイトが「脇汗スッキリProject」。脇汗に悩んでいる人たちへのアンケート結果や、脇汗治療の相談ができる病院検索、治療薬や治療法の紹介など、脇汗についてのお役立ち情報が満載です。

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※ 記事中の商品価格は、特に表記がない場合は税込価格です。ただしクロワッサン1043号以前から転載した記事に関しては、本体のみ(税抜き)の価格となります。

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