痛みや精神的な不調の強いときには、医師と相談して痛み止めや軽い抗うつ薬の処方を受けることが効果的な場合もある。
ただ、そうした対症療法だけでなく、ストレスや疲労を和らげて根本にある自律神経のバランスを整える対策を知っておくと、これから先の健康管理にもきっと役に立つはず。
「よく言われるのは、ストレスをためないようにということ。でも、自分でストレスだと気づいていない場合も多いのでなかなか難しいですよね。ヨガやマインドフルネスなど、ストレスの元になる日常の雑事から解放される時間を持つことをおすすめします」
イライラや体の痛みが強いときは交感神経が亢進し、体は興奮状態に。ヨガなどのリラクゼーションを行ってゆったりした呼吸で体の緊張をほぐすと、副交感神経の働きが活発になりバランスがよくなっていく。
また、女性の不調に合わせた処方が多いのが、漢方薬。
「漢方薬はいくつもの生薬が組み合わされていて、それぞれが体の中で別の働きをします。そのため、いろいろな症状が同時に起きる不定愁訴とは相性がいいといえます」
体調が悪いとつい食事もいいかげんになりがちだが、そんなときだからこそ体を作るもとになるたんぱく質はしっかり摂りたい。
「食事からアミノ酸や鉄分を摂ることで貧血改善になり、睡眠の質の向上にもつながります」と小川さんも念を押す。そして、日中は少しでも体を動かすと夜も眠れるようになり、心と体のバランスも整ってくる。