ほてりや動悸、腰痛、イライラなどいくつもの症状が日替わりで現れると、受診するのもおっくうになりがち。でも、それらの症状の中には治療の必要な病気のサインが含まれているかも。必要な検査は行って、病気がないことを確認しておくことが大事。
女性が不定愁訴を感じるとき、更年期のエストロゲン減少による症状やPMS(月経前症候群)の症状、またはそれらと不定愁訴が複合している可能性もあるのだという。
「更年期世代の患者さんには、お話を聞いた上でホルモン補充療法(HRT)を提案することもあります。エストロゲン減少が影響する症状が和らぐことで、不定愁訴の部分への対処もしやすくなります」と、小川さん。
更年期以降は、年齢的にも高血圧など生活習慣病も起こりやすい。また、関節リウマチや甲状腺の病気(バセドウ病、橋本病)、うつ病も好発期。仮面うつ病といって、だるさや胃痛、肩こりなどの身体症状、集中力の低下などが前面に出るうつ病も考えられる。
また、月経のある人では、貧血のせいでめまいやだるさが起きていたということも少なくない。
そこでまず、更年期や女性のヘルスケアに詳しい婦人科を受診し、相談しながら連携する医療機関で甲状腺や循環器などの検査を受けたり、心療内科を紹介してもらうという方法も。
あちこちの病院を訪ね歩くストレスをうまく回避することで、気持ちに余裕ができることも、心と体の症状改善につながっていく。