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イソフラボンで更年期対策、大豆の体に効かせる食べ方、選び方、調理のコツ。

野菜ごとの栄養素の特徴や効率のいい食べ方を知り、よりよい野菜生活で若さと健康を保ちましょう。
  • 野菜指導/名取貴光 料理・栄養指導/岩﨑啓子 撮影/黒川ひとみ 文/韮澤恵理

(豆)大豆

Soybean[ マメ科 ダイズ属 ]

【レシチン】が【血管】を整え、【イソフラボン】で【更年期】対策。

【栄養豊富な旬の時期】10~11月(生)
収穫は秋から初冬だが、乾燥させて水煮や蒸し大豆として使うので、一年中手に入る。

【体に効く選び方】ふっくらとして大粒
乾燥大豆を自分でゆでる場合は、ふっくらとしてつやがあり、大粒のものがいい。有効な栄養素を摂るには、市販の蒸し大豆などのドライパックのほうが効率的。

【体に効く食べ方】マメに食べるのが一番
一度にたっぷり食べるのもいいが、毎日食べることも重要。日持ちのする保存食にしたり、豆腐や油揚げなどの大豆製品、豆乳を利用するのも大豆の有効な摂取法。

【栄養を守る保存方法】乾物は野菜室へ
乾燥大豆はポリ袋などに入れて野菜室で保存するか、まとめてゆでて冷凍するのが効率的。

【重さの目安 乾燥1カップで140g】

[注目成分]
サポニン
レシチン
イソフラボン
ビタミンE
たんぱく質

[エネルギー]
422kcal/100g(乾燥大豆)
176kcal/100g(ゆで大豆)

[食物繊維]
21.5g/100g(乾燥大豆)
8.5g/100g(ゆで大豆)

(Topics 1)蒸し大豆のドライパックが 効率抜群

乾燥大豆を水で戻し、ゆでて使うのは時間も手間もかかるうえ、ゆで汁に溶け出す栄養素も多い。戻して蒸した大豆缶やドライパックなら、必要量が使えて栄養素の損失も最低限に抑えられるので健康面でも効果的。市販品を上手に利用して。

(Topics 2)枝豆は大豆の若者。 栄養効果はほぼ同じといえる!

枝豆は収穫してすぐ食べられるので野菜の仲間。戻した乾燥大豆とほぼ同じ栄養効果を期待でき、手軽で食べやすいのも魅力。旬の時期は生からゆでるとおいしい。冷凍枝豆は栄養豊富なものを瞬速で冷凍するので、高い健康効果が保持されている。

良質なたんぱく質とイソフラボンの効果を。

良質な植物性たんぱく質で食物繊維も豊富な食材です。

苦味やえぐみは抗酸化効果の高いサポニンという成分で、レシチンという脂質には血管壁にこびりついたコレステロールを溶かしてはがす働きがあり、動脈硬化の改善、脳卒中、心筋梗塞の予防に役立ちます。レシチンは神経伝達物質アセチルコリンの材料になり、物忘れにも効果があります。

イソフラボンというポリフェノールは女性ホルモンと似た働きをし、更年期に急減するエストロゲンにかわり、骨粗しょう症を防ぐ働きもあります。

ちなみに、ゆでた大豆をしぼった豆乳、豆乳を加工した豆腐、それらを加工した油揚げや厚揚げなどが大豆製品、しぼった残りかすがおからです。

おからは、セルロースという不溶性食物繊維が豊富で腸内の不要なものをからめとり、大腸の動きをよくし、便秘や大腸がんを予防します。大豆の有効成分も残っている健康食材として注目されています。

体をつくり、整えてくれる毎日食べたい大豆の料理。

良質な植物性たんぱく質を食物繊維ごと頂けるのが大豆のおかずです。昔ながらの煮豆はうま味があふれるご飯の友。主菜にしても、箸休めにしてもいい作りおきできるお惣菜です。いり大豆は栄養を全くムダにしていないので、保存食として常備するのがおすすめ。

海鮮昆布豆

【材料(2人分)】
蒸し大豆(市販品) …… 150g
ベビーほたて(蒸し) …… 80g
だし昆布 …… 10cm
A だし …… 3/4カップ
  酒 …… 大さじ2
  砂糖 …… 小さじ2
  醤油 …… 大さじ1

【作り方】
1.
昆布は1.5cm角に切る。
2.鍋にAと1を入れて煮立て、大豆を入れてふたをし、沸騰したら弱火にして5分ほど煮る。
3.ほたてを加えてさらに5分ほど煮る。

いり大豆の黒酢漬け

日持ち 冷蔵室で1週間ほど

\酢の効果もプラス。常備して毎日食べる。/

【材料(2人分)】
煎り大豆 …… 100g
A  黒酢 …… 大さじ3
  はちみつ …… 小さじ2
  醤油 …… 小さじ1

【作り方】
Aを合わせてよく混ぜ、漬け汁を作り、いり大豆を漬ける。冷蔵室に入れて1日おく。やわらかくなったら食べられる。

※作りおきし、毎日数粒ずつ食べるのがおすすめ。あえ物などに活用しても。

いり大豆は乾物の大豆を弱火でしっかりといったもの。豆まきの豆と同じ。

名取貴光

名取貴光 さん

食品成分研究者 医科学博士

山梨学院大学健康栄養学部教授、副学部長。山梨大学大学院医学工学総合教育部人間環境医工学専攻博士課程修了後、名古屋大学大学院医学系研究科研究員を経て現職。専門は食品科学、神経科学。日本農芸化学会、日本生化学会などに所属し、生体や食品を構成している成分が体の中でどのような働きをしているか、脳神経系統を中心に研究を続けている。

岩﨑啓子

岩﨑啓子 さん

管理栄養士 料理家

聖徳栄養短期大学を卒業後、同大学研究室助手、料理研究家のアシスタント、保健所での栄養指導などを経て、料理研究家として独立。書籍や雑誌、メニュー開発などで活躍。栄養バランスを考えた、やさしく飽きのこない味で、簡単に作れる毎日の家庭料理を多数提案している。数十冊の料理書をはじめ、ダイエットや食事療法の頼れる著書も多数。

※プロフィールは雑誌掲載時の情報です。

『Dr.クロワッサン 体に効かせる野菜の食べ方』(2020年9月28日発行)より。

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