栄養、酵素、ホルモン、免疫に関わる物質は腸で作られる。一説には腸でも血液が作られているという話もある。
腸が弱れば排便トラブルやさまざまな不調に病気、果ては認知症の引き金にも。介護の現場経験を持つ小澤かおりさんは、そうした腸と健康の関わりを実感。研鑽の末にオリジナルの手技、“腸律セラピー”を編み出した。
「私たちの腸は収縮して内容物を移動させ、最終的に便として排泄しています。こうした蠕動(ぜんどう)運動が弱くなると内容物が腸に停滞し、小腸が汚れてますます動かない腸になります。
その状態が慢性化すれば太りやすく痩せにくい体になり、肌荒れや老化も進みます。さらに自律神経が乱れてさまざまな不調が起こる可能性も」
腸律セラピーの目的は健全な蠕動運動を取り戻すこと。
基本はおへそを中心に小さい時計と大きい時計をイメージし、6時の位置から時計回りに指でやさしく圧をかける。といっても、ただのマッサージとは訳が違う。
「蠕動運動が弱くなる原因は食生活、緊張、ストレス、過度なダイエットなど人によって異なります。その人の腸への負担が何かを見極めて少しずつ解放していく。それが腸律セラピーです」