滋養強壮に、かぼちゃの蜂蜜レモン煮【井澤由美子さんの薬膳レシピ】
撮影・青木和義 スタイリング・矢口紀子
【かぼちゃ】滋養強壮に効く温性の野菜。冬至に限らず大いに摂ろう。
「かぼちゃは温性。肝を整え、脾・肺・腸を潤して胃の粘膜を守ります。種は生薬として使われるくらい、体によい食材」と井澤さん。蒸し煮にすることで、栄養を逃さずにいただける。
レモンの香りは気の巡りをよくし、ビタミンCは免疫力を強化する。甘味として抗酸化作用の高い蜂蜜を加えて、風邪をひかない体をキープしよう。
かぼちゃの蜂蜜レモン煮
【材料(2人分)】
かぼちゃ 1/4個(450g)
蜂蜜 大さじ4
レモン 1個
塩・オリーブオイル 各少々
【作り方】
1.レモンを薄切りにし、蜂蜜をもみこんでおく。かぼちゃは厚めのくし形切りにする。
2.鍋にかぼちゃを入れ、蜂蜜レモンを回しかけて15分置く。
3.塩とオリーブオイルを全体にふってふたをし、中弱火で6〜10分蒸し煮にする。仕上げに好みでナツメグをふる。
薬膳の知恵を、美味しく食べる。
中医学の考えでは、食物には体を冷やすものと温めるものがある。今の季節に摂りたいのは温性・熱性の食材だ。
「そして特に女性には、巡りのよい体のために『肝腎かなめ』を心がけてほしいなと思います。五臓のうちの肝と腎をケアする必要があるということ」
と、料理家で国際中医薬膳師、国際中医師の井澤由美子さん。
「肝は体の巡りを司ります。肝を養うと血流がスムーズになる。逆に弱ると自律神経に不調が出て、イライラや不安などの原因に。肝によい食べ物はニラ、春菊、ターメリック、人参、あさり、今ならゆずもいいですね」
そして腎は、体を温めるヒーターの役割をする。ここが弱ると老化が早まり、腰痛や白髪を引き起こす。
「腎をいたわるのは黒い食べ物。黒ごまや海藻類を積極的に摂りましょう」
『クロワッサン』1059号より