姿勢に大きな影響を及ぼしているのは、長年の生活習慣やクセ。たとえば、仕事で座っている時間が長い人は、骨盤が後傾しがち。そのままパソコン作業などを行っていると、頭が前に出て背中が丸まった猫背姿勢になりやすいというように。
「カラダには関節を曲げる筋肉と伸ばす筋肉が対になって存在しています。お互いが伸び縮みすることで関節は動きます。股関節の場合、前側の腸腰筋(ちょうようきん)が縮んで後ろ側の大臀筋(だいでんきん)が伸びれば股関節は曲がり、その逆ならば伸展します。でも、どちらかの筋肉が過剰に緊張したり、伸びきったゴムのようにゆるんだりすると、関節の位置がずれて姿勢が崩れてしまうのです」
代表的な不良姿勢は大きく分けて、背中の丸まった猫背タイプと腰の反った反り腰タイプの2つ。
猫背タイプは骨盤が後傾し、膝が曲がって背中が丸く、肩が前に出るというのが特徴。反り腰タイプは骨盤が前傾し、出っ尻(ちり)で下腹がぽっこり前に出る。
自分がどちらのタイプに当てはまるかをチェックし、不良姿勢を改善するエクササイズに取り組めば、歩幅が広がり、腰痛の改善や予防につながります。