からだ

超簡単、“よい背伸び”と“ダ・ヴィンチポーズ”で歪みと疲れをリセット。

固まった背筋を伸ばす「背伸び」と、ダ・ヴィンチ作の有名な図を連想するポーズで、歪みを速攻リセット。
  • 撮影・青木和義 スタイリング・仮屋薗寛子 ヘア&メイク・浜田あゆみ(メランジ) モデル・Asami 文・板倉みきこ

これまで、18万人以上の老若男女に“人間本来の正しい体の使い方”を指導してきた姿勢治療家(R)の仲野孝明さん。

「正しく体を使うためには、体の構造どおりに動かせる“よい姿勢”を身につけることです。
姿勢が悪くても動くことはできますが、体のどこかに余計な負担がかかり、疲れやすくなります。さらに、無理に体を動かし続けることで痛みや故障が生じるのです。
私が見る限り、ほとんどの人が間違った姿勢で生活し、疲労を蓄積させています」

また、本来は立って動くための体なのに、日本人の多くは日中座っている時間のほうが長く、不調は増す一方だ。

「私が考案した“よい背伸び”と“ダ・ヴィンチポーズ”は、悪い姿勢をリセットする効果があり、特に“ダ・ヴィンチポーズ”は、よい姿勢の感覚を誰でも得られる魔法のポーズです。簡単なのに疲労解消効果も絶大なので、毎日続けて体の変化を感じてください」

下記のチェックで今の自分の姿勢を把握してからポーズを身につけよう。

壁に体の5点がつく、〝よい姿勢〟をしてみよう。

壁にかかと、お尻、肩(肩甲骨)、後頭部、ふくらはぎの順につけて立ってみる。「この5点が壁につくのが〝よい姿勢〟。この姿勢が苦しかったり、どこかが壁から離れてしまったら普段〝悪い姿勢〟をしている証拠です」

(A)後頭部
首が前に出た猫背姿勢だと、後頭部が壁につかない。

(B)肩(肩甲骨)
肩(肩甲骨)が壁につかないのは、姿勢がかなり歪んだ状態。

(C)手の平が入る空き
壁と腰の間に手のひらが入る隙間ができるのがベスト。

(D)お尻
お尻が壁につかないのは、骨盤が前傾している人に多い。

(E)ふくらはぎ
膝がしっかり伸びていないとふくらはぎが壁につかない。

(F)かかと
最初に壁につけるかかと。両足の間はこぶし1つ分開けて。

こうなっていてはNG

●反り腰になっている

壁と腰の間に手のひらが2枚分以上入ると反り腰の傾向が。

こうなっていてはNG

●腕が前に出ている

現代人に一番多い悪い姿勢。胸が開かず呼吸が浅くなる。

こうなっていてはNG

●ふくらはぎがついていない

膝が伸びないのは太もも裏の硬さが原因。

〝よい背伸び〟をして、丸まったり、歪んだ 背骨を瞬間リセット。

まずは、毎日取り入れたい〝よい背伸び〟。「手を真上に伸ばして上げる姿勢は現代生活でほとんどしていません。デスクワークが長い人ほど背骨が固まりやすいので、椅子から立つたび、こまめに行って。下記の足裏で床を掴む感覚を再現してから行うと、効果が上がります」

よい姿勢の要、足裏で床を掴む。

「立つ時に必ず意識してほしいのが、親指の付け根、小指の付け根、かかとの3点に注目して、足裏でしっかり床を掴む感覚です」。まずは両足の間をこぶし1つ分開け、両足の人差し指を正面に向けて立とう。

●すべての指を上げる

指を全部上げ、前後左右に体を軽くゆらしながら足裏の3点を確認。

●親指だけ下げる

親指だけ床に下ろす。体のバランスが崩れないように注意。

●元の位置に戻す

そのほかの指も下ろすと、足裏でしっかり床を掴む感覚がわかる。

(1)足を肩幅に開いて立ち、肩の力を抜き、両手は体側に。

(2)手の甲が見えるように、両手を胸の前で組む。

(3)組んだ手を上げていき、手の甲を見ながら顔も上げる。

(4)肘を曲げずに両手を伸ばせるところまで伸ばす。

(5)顎を引いて顔を正面に戻し、体が上下に引っ張られるように伸ばす。

(6)お腹の力を抜かないよう注意しながら、ゆっくりと両手を左右から大きく下ろす。

疲れをリセットする〝ダ・ヴィンチポーズ〟をやってみよう。

毎日のリセットにさらに習慣づけてほしいのが、ダ・ヴィンチの絵がイメージとなったポーズ。慣れると1回10秒ほどで終わるポーズなので、1日6回を目標に。

「真横に伸ばした両腕を肩の高さまで上げて、両手のひらを上に向けるだけ。そのままゆっくり呼吸を2回繰り返すと、〝よい姿勢〟の感覚を簡単に体験できます。少し痛みを感じる人は、無理せずできる範囲で続けていくだけでも、充分効果がありますよ」。

以下の「始めに」を確認してから行おう。

【始めに】

(A)耳の後ろ側を引き上げ、首を伸ばすイメージで頭を引き上げ、目線は正面にして立つ。

(B)前で紹介した、足裏の3点で床を掴むよう意識し、両足の間をこぶし1つ分開ける。

(これがダ・ヴィンチ ポーズ!)

(A)肩(肩甲骨)
座った姿勢で固まりやすい肩甲骨まわりの筋肉を効果的に刺激でき、可動域が広がる。肩こりの予防、解消にも効果あり。

(B)背中(背骨)
背骨本来の緩やかなカーブを描く形に戻す。また、背骨まわりの筋肉に刺激を与え、背中の痛みやハリなどを和らげる。

(C)首
歪んで、前方に傾きやすい首が正しい位置に戻される。神経の伝達や血流もスムーズになり、頭痛や肩こり解消に役立つ。

(D)お腹、骨盤
緩んだお腹まわりの筋肉に刺激を与えると同時に、骨盤の位置も整える。その結果、胃などの内臓器官が正しい位置に収まる。

(E)お尻
骨盤が立ち、正しい姿勢に戻ることでお尻の筋肉にも刺激がいき、自然と上向きになる。ヒップアップ効果も期待できる。

(F)膝
太もも裏の柔軟性が戻るので、座る姿勢が長いために外側に向いた膝や、内股歩きの癖で内側向きになった膝が正面に向く。

(G)足裏
悪い姿勢で偏りがちだった重心をリセットでき、正しい接地面がわかる。使うべき筋肉が稼働し、脚のむくみが解消される。

イメージは、レオナルド・ダ・ヴィンチの「ウィトルウィウス的人体図」。

肩甲骨に効く2つのアレンジ。

現代人に多い、固まってしまった肩甲骨に効果的なアレンジポーズを紹介。「その日の状態に合わせて使い分けてください。これで肩が開きやすくなるので、呼吸も深く入るようになり、疲労解消度が上がりますよ」

●腕を後ろに引く

ダ・ヴィンチポーズのまま、両腕の高さは維持して後ろに反らす。胸が開き肩甲骨がさらに寄り、背骨のリセット強度も上がる。

●腕を水平に開く

左右に広げた手の指先をもっと遠くに伸ばすように意識する。肩まわりの筋肉への刺激が強まるので、肩のコリが和らぐ効果がある。

【さらに】昼間は座ってできる 「よい背伸び」をプラスして。

座ったままできる「よい背伸び」も加えればさらに疲労解消効果大。「仕事の合間などに行い、痛みや違和感がある人はできる範囲で」

(1)座骨を立てて座り、両足の間はこぶし1つ分開ける。

(2)手の甲が見えるよう、両手を胸の前で組み、腕を上げる。

(3)組んだ手の甲を見ながら、顔も上げていく。

(4)顎を引くように顔を正面に戻し、両手と座骨で引っ張り合うように体を伸ばす。

(5)ゆっくりと両手を左右から大きく下ろす。

(6)深い呼吸を数回繰り返す。

仲野孝明

仲野孝明 さん (なかの・たかあき)

姿勢治療家

「仲野整體東京青山」院長。大正15年創業の「仲野整體」の4代目。近著は『毎日の疲れを一瞬でとる 魔法のポーズ』(徳間書店)。

トップス1万2100円、レギンス1万1550円(共にチャコット・バランス/チャコット〈お客様相談室〉TEL.0120・155・653)

『クロワッサン』1051号より

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※ 記事中の商品価格は、特に表記がない場合は税込価格です。ただしクロワッサン1043号以前から転載した記事に関しては、本体のみ(税抜き)の価格となります。