私たちの体は約6割が水でできています。血液やリンパ液はもちろんですが、タンパク質の塊のような筋肉でさえ75〜80%が水なのだそう。しかも水は一カ所にとどまるのではなく、大切な組織が水不足にならないように全身を絶えずめぐっています。水分の循環で健康が維持されているといっても言い過ぎではありません。
しかも水は、汗や尿、呼気などで絶え間なく排出されているので、失われた分を補わないと、水不足に。知らず知らずに脱水していることが不調を招いていることも少なくないと、自律神経失調の患者さんを多く見てきた医師は言います。
本人はとてもつらいのに、検査をしても病気が特定されず、メンタルクリニックを受診。問診をすると「水不足だな」という人が多いのだそう。実際にそうした人にきちんと水を飲むことをすすめると、症状が改善した例も少なくないとか。
体内の水不足が引き起こす不調には皮膚の乾燥や口の乾きはもちろん、肥満、高血圧、動脈硬化、便秘なども一因になると言われています。さらに、アレルギー、不眠、精神の不安定、むくみ、耳鳴り、関節痛なども水が足りなくて起きることがあるのだそう。
こうならないためにも水分補給は、適量を、正しい補給の仕方で行うことが大切です。