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オメガ3脂肪酸で仕上げる、塩とねぎを使った鶏レバーのさっぱりやわらか煮【呼吸器をうるおす健康レシピ】。

冷たく乾燥した空気を吸い込む冬の呼吸器は、粘膜がカサカサしてしまい、細菌やウイルスと戦う免疫力も弱ってしまいます。
そこで、体を内側からうるおしてくれる食材を使ったレシピを紹介します。
  • 撮影・岩本慶三 文・山下孝子

(オメガ3脂肪酸)のレシピ

塩とねぎを使った鶏レバーの さっぱりやわらか煮。

鶏レバーはたんぱく質や鉄分だけでなく、ビタミンAや粘膜の健康を守る働きがあるビタミンB1も豊富で、健康のためにも普段から食卓に取り入れたい食材のひとつです。しかし、レバー特有の風味や、火を通したときのボソボソした歯触りが苦手な人も少なくありません。

しかし、このレシピではねぎを加えて煮込むためレバー特有の臭いが気になりませんし、長時間煮込むわけではないので、やわらかく仕上がります。また、ねぎに含まれる硫化アリルによって、鶏レバーのビタミンB1の吸収が助けられる点も合理的です。

えごま油やレモン汁は火を止めてから混ぜるため、熱に弱いオメガ3脂肪酸やビタミンCの損失も少なくすみます。

お好みで黒こしょうや七味唐辛子、さらにおろししょうがを加えてもよいでしょう。

ねぎ塩鶏レバー

ねぎは熱を加えると甘くなりますが、それは硫化アリルが減るためです。えごま油を混ぜる煮汁も飲めるように、味が濃くならないように注意しましょう。

【材料】2人分
鶏レバー …… 200g
鶏がらスープの素 …… 小さじ1
ねぎ …… 1/2本
塩 …… 小さじ1/3
レモン汁 …… 大さじ1
えごま油 …… 小さじ1

【作り方】
1.鶏レバーは真ん中でつながっているところを切り離し、黄色い脂肪は取り除く。塩(分量外)をふって軽くもみ、30秒ほど湯通ししたら、ざるにあげ、流水で洗う。ねぎは小口切りにする。
2.鍋に鶏がらスープの素と水(1/4カップ)とねぎを入れ、沸騰したら1を加えて弱火で10分ほど煮る。
3.火を止め、えごま油とレモン汁を加えて混ぜて、器に盛る。

炎症に強い粘膜をつくる、オメガ3脂肪酸。

オメガ3脂肪酸が多く含まれる食品

【 亜麻仁油 】風味にクセがあり、においが強くなるので加熱して食べるのは避けたほうがよい。
【 さば 】ぶりと同じくビタミンDが豊富。栄養をあまさず摂取できる水煮缶などが便利。
【 松の実 】鉄や亜鉛などのミネラル、ビタミンB1、ビタミンE、食物繊維も豊富。生食はNG。
【 ぶり 】カルシウムの吸収を助けるため、女性が積極的に摂取したいビタミンDも豊富。

栄養を運ぶ血管の健康を守る脂質。

三大栄養素の脂質は、かつては肥満の原因として敬遠されていましたが、近年は、体の機能を守るために積極的に摂取すべき脂質があることがわかっています。

その代表が、魚の脂や植物の種子に含まれていることが多いオメガ3脂肪酸で、血管を強くして血の巡りをよくする一方、アレルギーをはじめとする体の炎症を抑える働きがあります。炎症によって荒れた粘膜は免疫機能が低下するため、呼吸器のためにぜひ摂取したい脂質と言えるでしょう。

なお、オメガ3脂肪酸にはいくつかの種類があり、α―リノレン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)といった成分が特に有名です。

α―リノレン酸は体内に入ったあとでEPAやDHAに変化する脂質で、シソ科植物の種子を搾ったエゴマ油や亜麻の種子を搾った亜麻仁油などの食用油、そしてくるみに豊富に含まれています。

ちなみに、大豆油や菜種油にもα―リノレン酸は含まれますが、エゴマ油や亜麻仁油に比べると含有量は少なめです。

他の油より生産量も少ないため、エゴマ油や亜麻仁油は希少価値が高く、手頃な値段の商品は他の油とブレンドしているものが多くなります。やはりエゴマ油や亜麻仁油の量が多いほうが体にもよいため、購入時には表示をよく見て、できるだけ純度が高いものを選ぶようにしましょう。

EPAは悪玉コレステロールを減らし、血管をしなやかにして動脈硬化を予防する働きを持っており、イワシ、マグロ、サバ、ブリ(ハマチ)、キンキ、サンマ、サケといった脂がのった青魚に多く含まれています。

またDHAには炎症を鎮め、脳や目の働きをよくする作用があります。幸運なことに、DHAが豊富に含まれている食品には、EPAも豊富に含まれています。そのため、EPAとDHAは同時に摂取することができます。

なお、オメガ3脂肪酸は酸化しやすく熱に弱いという弱点があるため、ドレッシングに使うなど、できるだけ加熱せず摂ることがおすすめになります。

落合貴子

落合貴子 さん (おちあい・たかこ)

栄養士、フードコーディネーター

自然食品メーカーでの栄養カウンセリング、料理研究家のアシスタントを経てフードコーディネーターの道に進む。スーパーで気軽に手に取れる食材を使い、栄養豊富でおいしいレシピを作り上げる知識と技術によってテレビや雑誌を中心に活躍。

『Dr.クロワッサン 感染症に負けない、カラダをつくる。』(2020年11月30日発行)より。

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