腸の元気は、1杯の「朝スープ」から。藤井恵さんの根昆布だしを使った2つのレシピ。
毎日続けることが大事だからこそ、忙しい朝でも手軽に作れるスープが活躍するといいます。
撮影・岩本慶三 文・葛山あかね スタイリング・本郷由紀子
がんばるのは、1日1食だけでいい。
「私は腸のために必ず取り入れるのが緑黄色野菜や大豆製品、海藻、きのこ、そして発酵食品。毎日意識して食べるようにしています」
そう語るのは藤井恵さん。毎日快腸。ここ数年は風邪もひかず、便秘もなし。鼻炎のために飲んでいた薬の服用も腸を整えてからは止めることができたといいます。
「でもね、毎度毎食がんばるというよりは3食のうち1食だけでもいいかなって思っていて、私の場合は朝なんです」
家族が揃って食事をできるのは朝。昼は各自、仕事で外食したり、夜には飲みに行くこともあるから。
「だから、朝さえしっかり腸に必要なものを補っておけば、とりあえずは安心なのかなと思います」
もちろん朝から手間暇をかけるのは難しい。そこでおすすめなのがスープです。
「組み合わせは自由自在ですし、食材に含まれるビタミンなどの栄養を丸ごと摂れるのもスープのいいところ。食欲がないときでもスープなら食べられるでしょう」
たとえば味噌汁。朝からだしをひくなんて大変と思うかもしれませんが、「もちろんそんな面倒なことはしません」と見せてくれたのは根昆布を水につけた〝根昆布だし〟。昆布の上品な旨味が味わいを豊かにするだけでなく、普通の昆布より水溶性食物繊維であるヌメリが強いため、腸内環境を強力に整えてくれるというわけです。
「ここにビタミン豊富な旬の野菜を入れてもよし、食物繊維たっぷりの海藻や大豆製品を加えてもよし。それだけで腸が喜ぶご馳走スープになりますよ」
根昆布だしの作り方
【材料】作りやすい分量
根昆布(乾物) …… 15g
水 …… 1リットル
【作り方】
1.根昆布はさっと洗う。
2.保存容器に根昆布と水を入れ、冷蔵庫で一晩以上置く。
トマトとおかひじきの味噌汁
【材料】2人分
トマト …… 1個
おかひじき …… 80g
根昆布だし …… 2カップ
味噌 …… 大さじ1と1/2〜2
【作り方】
1.鍋に根昆布だしを入れて煮立て、8等分のくし形に切ったトマトと3〜4㎝長さに切ったおかひじきを加えて2〜3分煮る。
2.味噌を溶き入れて、煮立つ直前に火を止める。
厚揚げとオクラの味噌汁
【材料】2人分
厚揚げ …… 1/2枚
オクラ …… 6本
根昆布だし …… 2カップ
味噌 …… 大さじ1と1/2〜2
【作り方】
1.厚揚げは小さめの一口大に切り、オクラは4〜5等分の斜め切りにする。
2.鍋を熱し、厚揚げの皮目を焼く。
3.焼き色がついたら根昆布だしを加えて3〜4分加熱し、オクラを加えてさらに1〜2分煮る。
4.味噌を溶き入れ、煮立つ直前に火を止める。
『Dr.クロワッサン 免疫力アップの決め手、腸内環境を強くする』(2020年7月30日発行)より。