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酢でぽっこりお腹を撃退!血圧と血糖値の改善も【クロワッサンライターの身になる話】

クロワッサンのライターがお役立ち情報を発信する連載【身になる話】。執筆した医療・健康本は100冊を超える医療ライターが酢のダイエット効果と、毎日の続けられる酢習慣を紹介します。
  • 文・韮澤恵理

大さじ1杯の酢でぽっこりお腹の元凶「内臓脂肪」を減らす!

お酢の健康効果で比較的すぐに実感できるのが内臓脂肪の減少だそう。食べすぎて余ったエネルギーが胃や腸の周りにべったりとくっついてたまるのが内臓脂肪で、お腹ポッコリのいちばんの原因です。

でも、この脂肪はエネルギーが足りないときに、最初に使われるのが特徴。つまりダイエットをすると最初に落ちていく脂肪なんです。

甘いものや脂肪の多い食事を控えてちょっと摂取エネルギーを減らせば、内臓脂肪はすぐに燃え始めます。そのとき、脂肪の燃焼を助ける働きがあるのが「酢」。ダイエットに役立つ食材の代表です。大さじ1杯の酢を摂り続けると、摂らない人と比べてあきらかな減量効果があるという研究結果があるんです。

大さじ1の酢を毎日摂るためのおすすめ習慣

※画像はイメージです。

1日に大さじ1程度の酢を、やや太り気味で中性脂肪値が高い人が、毎日摂ると体重だけでなく、BMI、内臓脂肪、腹囲のいずれもが減り、中性脂肪も低下したというのです。つまり、酢はダイエットの味方ということ。食生活に取り入れたいですね。

でも、健康のためだからと酢を原液のまま飲むのは、ちょっと待って。すっぱくてつらいだけでなく、強い酸が胃壁を傷めてしまうことがあります。また、酢を飲んでそのままでいると、酸が歯のエナメル質を溶かす可能性も。原液でなくても、酢を口にしたら、水やお茶を飲んだり、口をすすぐことを習慣にしましょう。

さらに、外食が多かったり、忙しい人には、酢の物や酢レシピを毎日作るのは大変。そんな人におすすめなのが、ビネガードリンクや作りおき合わせ酢レシピ。手間がかからない「酢習慣」を始めてみましょう。

冷凍フルーツのビネガードリンクは手軽!

毎日無理なく酢を摂るのにイチ押しなのがフルーツビネガードリンク。フルーツの香りや酸味が生きていて、水や炭酸水で割るとすごくおいしいのです。市販品もいろいろあるけれど、手作りも簡単です。

フルーツはカットしたり、冷凍すると浸出が早く、1〜2日で飲めるようになるので、「すぐ試したい」人におすすめ。旬のフルーツを一晩冷凍してもいいし、市販の冷凍フルーツを使ってもできます。

●ミックスベリービネガードリンク

きれいな赤紫色を楽しめ、アントシアニンという色素成分がもつ抗酸化効果にも期待がもてます。ここでは冷凍したベリーと砂糖を使った、2〜3日で飲めるレシピを紹介します。

【材料】
ミックスベリー(ブルーベリー、ラズベリー、いちごなど) 100g
砂糖(グラニュー糖や氷砂糖でも) 100g
酢(穀物酢、ワインビネガー、アップルビネガーなど) 200〜300ml

【作り方】
1、市販の冷凍ミックスベリーならそのまま。フレッシュならよく洗ってペーパータオルで水気を拭いて、冷凍庫で一晩凍らせる。
2、清潔な保存びんにベリーを入れ、砂糖を重ねて酢を注ぐ。
3、ふたをして冷暗所に置き、砂糖が溶けるまで1日1回びんを揺すり、砂糖が溶けて酢がきれいな赤紫色になったらできあがり。冷蔵庫で保存する。

冷凍ミックスベリーを容器に。
フルーツの上に砂糖を。三温糖、グラニュー糖、きび糖など何でも。
好みの酢を注ぐ。アップルビネガーやワインビネガーが合う。一般的な穀物酢でも十分おいしい。ベリーがしっかり酢に浸ることが大切。足りなければ酢を増やす。
1〜2日で砂糖が溶けたらでき上がり。冷蔵庫に移す。
炭酸水や水で好みの味に薄めて飲む。

●オレンジビネガードリンク

柑橘のさわやかな酸味と香りが楽しめ、ドリンク以外にたれやドレッシングにも活用できます。漬け込んだ果肉はそのまま食べても、ソテーなどに活用しても。

【材料】
オレンジ 1個
砂糖(好みのもの) 100g
酢 200ml
※砂糖と酢はオレンジの大きさに合わせて調整を。

【作り方】
1、オレンジは皮をむき、白いわたも取り除いて1cmの厚さの輪切りにする。
2、清潔な保存びんに砂糖とオレンジを重ねるように入れ、酢を注ぐ。
3、密閉して冷暗所に置き、毎日1回、びんを振って全体をなじませる。1週間くらいで飲み始められる。冷蔵庫に移して早めに飲みきる。

輸入品のオレンジは、防カビ剤がついているので、皮をむいたほうがいい。国産の柑橘類(甘夏、はっさく、レモンなど)ならよく洗って皮ごと漬けてもいい。
最初に皮をむいて白いワタは手で取るか、果肉まで厚く皮をむく。
5mm〜1cmくらいの厚さに切る。薄いほうが早くできる。
砂糖が溶けたら飲み始められる。すぐに飲みきるなら手頃な容器を使ってラップを掛けてもいい。

★びんは熱湯で煮沸消毒し、そのまま乾燥させると清潔に。長期保存しないなら、ホワイトリカーや食品消毒用のアルコールを浸したキッチンペーパーで拭いてもいい。

でき上がったフルーツビネガーは、水や炭酸水で好みに薄めて飲みます。牛乳や豆乳で割ると、とろりとしてヨーグルトドリンク風になります。ハイボールや酎ハイにするとさっぱりとしたビネガーハイに!暑い日の終わりに、疲労回復とリラックスが同時に実現しますね。

炭酸割り
オレンジジュース割り

炭酸割りが簡単。オレンジジュースで割るとダブルの酸味で一味違うおいしさ。
フルーツビネガーにオリーブオイルと塩、こしょうをプラスすると華やかな香りのドレッシングに。白身魚のソテーや肉料理のソースにもピッタリです。

おすすめのフルーツ
・ザクロ
・キウイ
・梅(冷凍梅が一年中手に入る)
・パイナップル
・ぶどう
・柑橘類(甘夏、ぽんかん、ゆずなど)

酢ダイエットを続けるには、合わせ酢の作りおきを

容器はなんでもいいけれど、ガラスなどの酸に強い素材を選ぶ。元々酢が入っていた空き容器を使えば安心。注ぎやすいというメリットもあり!

酢を使う料理のハードルを上げているのは、毎回計量したり、砂糖を溶かしたりする手順では? 好みの合わせ酢をまとめて作っておくと、かけるだけ、あえるだけで酢のレシピを作れます。

基本の合わせ酢を作っておいて、その日の料理に合わせてプラスアルファをすると飽きません。すりおろした生姜やにんにくを加えたり、山椒や一味唐辛子などで辛味をきかせるとワンランクアップのおいしさです。

●三杯酢

酢、醤油、砂糖(みりん)を同割で合わせるのが基本ですが、酢を多めにすると塩分控えめでまろやかです。好みの比率を見つけてください。

【材料】
酢 200ml
醤油 100ml
砂糖 100g

●中華合わせ酢

(右)おろし生姜をプラス、(中)ラー油、花椒、おろしにんにく、おろししょうがでピリ辛だれ、(左)ごまをたっぷり加えたドレッシング

蒸し鶏、ゆで豚、酢豚のたれなど、広く使える中華合わせ酢。冷やし中華のたれや春雨サラダなども一瞬でできます。合わせ酢レシピには低カロリーなものが多いのもうれしい。

【材料】
酢 200ml
醤油 200ml
砂糖 100g
ごま油 100ml

ピリ辛だれをゆでた鶏むね肉にかければおいしい中華前菜があっという間。

ビネガードリンクを1日1杯、作りおき合わせ酢を活用したサラダや酢の物を一品の習慣が、ダイエットを手助けしてくれます。気になる検査値の改善にもつながるので、始めてみてくださいね!

クロワッサン医療ライター

韮澤恵理 (にらさわえり)

健康と食のエディター、ライター。出版社勤務後に独立してフリーに。ダイエット、健康法、エクササイズ、料理などの実用書籍やムックを編集制作している。生活周りの情報収集が趣味。

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