100歳以上の長寿者の人口が全国平均の3倍にも達する長寿の島、奄美群島。長寿の秘密はここならではの伝統食といわれている。その一つが、“ミキ”。
お粥とサツマイモで作られる発酵飲料で、かつてはお神酒として尊ばれてきたもの。この長寿飲料に魅せられたのが自然料理家の田町まさよさんだ。
「一般に普及している市販の“ミキ”は、砂糖を使っていてとても甘いのです。ところが、島で手づくりされているものを飲んだら砂糖不使用でおいしかった。そこで砂糖を使わず作りやすい“ミキ”のレシピを開発したのです」
砂糖不使用の“ミキ”は、さわやかな乳酸菌飲料といった味わい。実際、かつて神棚に供えられていた手づくりの“ミキ”には砂糖は使われていなかったという文献もある。砂糖なしこそが本来のレシピなのかもしれない。
豊富な乳酸菌が腸内環境を整えるばかりか、消化吸収にも優れ、これからの季節の栄養補給源にもぴったり。豆乳で割って、ドレッシングやソースに仕立て、さまざまに楽しめる。
「発酵の合図は酸味のある味や香り、もしくはブツブツと泡が立ったら。1日1回かき混ぜて、発酵度合いをチェック。また、膨張するので容器の7分目を満量とし、フタを緩めて保存を」
アレンジレシピもぜひ試してみて。