いわゆる〝不定愁訴〟と呼ばれるカラダの不調のほとんどは、自律神経のバランスが崩れることによって現れる。その原因は、ずばりストレス。
「ストレスと体調不良には一定の経路があります」と言うのは、心療内科の専門家、中尾睦宏さん。
「人はみなストレスに適応しながら生きています。ストレス過多になってくるとまず元気がなくなります。次に頭痛や不眠、食欲不振などカラダに不調が出てきます。この段階で自律神経が乱れている可能性が考えられます」
自律神経には交感神経と副交感神経があり、前者は日中活動しているとき、後者は夜間の休息時に優位になる。ところがストレスで交感神経がしょっちゅう興奮することでカラダに変調が。
「怖い上司やママ友がいたとして、その人に怒られたら交感神経が昂ります。これは自然な反応。でも姿を見ただけで条件反射的に交感神経が昂って常態化してしまう。するとアドレナリンなどのアクセルに相当するホルモンがどんどん分泌されて、胃や腸など自分の弱い部分にダメージが加わります」
さらに無理をして頑張ると最終的には過呼吸やパニック発作に。不定愁訴はカラダからのサイン。今のうちに速やかな対処を。