私たちが「疲れた」と感じるのは、脳が疲労しているから。疲労に強い脳をつくる方法のひとつに「ワーキングメモリ」を鍛えることがあります。
ワーキングメモリとは、リアルタイムでインプットされる情報(短期記憶)を受け入れ、過去の記憶や経験(長期記憶)と結びつけて、複数のことを考えたり行ったりする脳の働きのこと。
たとえば、私たちは車を運転するとき、周囲の状況を見ながら、目的地への最適なルートを判断し、ときには同乗者と会話もしながらハンドルやアクセルの操作を行います。
この一連の動きを支配しているのがワーキングメモリです。ワーキングメモリの機能が高いほど、認知、運動、記憶など複数の脳神経細胞を駆使して、効率よく作業ができるように。
脳の特定の部位だけを集中して使うと疲労が蓄積されますが、ワーキングメモリを強化することで注意の分配が可能となり、結果的に脳が疲れにくくなると考えられているのです。