からだ

知識があれば何も怖くない!! 医師に教わる内臓脂肪のQ&A。特徴と違いを医師に聞いた。

放っておけば高血圧や脂肪肝、動脈硬化やがんにつながる内臓脂肪。正しい知識と対策を医師の亀川寛大さんに聞きました。
  • 文・日高むつみ イラスト・松元まり子

Q.内臓脂肪って何ですか?

A.内臓の周りにつく脂肪のことです。

「体に蓄積される脂肪のうち胃や肝臓などの内臓を取り巻く腸間膜につく脂肪で、本来は内臓を固定して守る役目があります。一方、体脂肪のうち皮膚と筋肉の間につく皮下脂肪は女性ホルモンの材料としても使われ、女性にとってある程度は欠かせません。しかし内臓脂肪は高血圧や動脈硬化を招き、がんや糖尿病、重篤な心疾患や脳血管疾患の発症因子になる危険な存在。普段からウエストを測るなど、つきすぎないよう意識が必要です」(亀川さん、以下同)

Q.なぜ、内臓脂肪は溜まるの?

A.必要以上の糖質を摂るとつきます。シニア女性はつきやすいから注意。

「人間が活動するうえで真っ先にエネルギー源となるのが糖質ですが、摂りすぎると使われなかった分が脂肪となって溜まります。しかも日本人は皮下脂肪よりも内臓脂肪として溜まりやすい。さらに、閉経が近くなり女性ホルモンの分泌量が減ると内臓脂肪が一層つきやすくなりますから、更年期を迎えたら要注意。一方、男性もシニアになって筋肉が減ると基礎代謝が落ちてエネルギーの消費量が減り、糖質が内臓脂肪として蓄積されやすくなります」

Q.糖質って最近よく聞くけれど、 何のこと?

A.体を動かすエネルギー源。でも、摂りすぎると脂肪に変わるもの。

「糖質の多くはブドウ糖または果糖。ブドウ糖は人工的に精製された白米や小麦粉や白砂糖に大変多く、果糖は果物に。これらは通常は人間が活動するエネルギー源となりますが、摂りすぎると体脂肪に。そのため糖質の摂取を減らすと体脂肪が燃焼。うれしいことに体脂肪は、内臓脂肪から最初に落ちていくので努力のしがいがあります。ただし、たんぱく質と脂質はしっかり摂って、筋肉が減らないようにすることが大切。筋肉が減ると基礎代謝が落ちて脂肪が燃焼しにくい体になるので。卵や肉や魚、野菜を積極的に摂って糖質を控えれば、自然と痩せていきます。まずは生活の見直しを」

Q.内臓脂肪が溜まると、どうしてよくないの?

A.がんや生活習慣病の原因になるから。

「内臓脂肪のリスクは見た目の悪さだけではありません。内臓脂肪が蓄積されると、血液中のブドウ糖を細胞に取り込むインスリンの働きが悪くなり血糖値が上昇。すると血管が傷ついてもろくなります。これが進むと糖尿病や動脈硬化に。また血管が傷つくと傷んだ箇所を補充するコレステロールが増え、それが剥離して血栓となり心筋梗塞や脳梗塞の要因に。さらに最新の研究では、がんや認知症のリスクを高める因子であることが明らかになっています。内臓脂肪によりお腹がせり出すと、脊椎の湾曲が大きくなって正しい姿勢が取れなくなり、腰痛を起こす人も少なくありません」

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