腸を元気にする生活習慣4選。
文・吉田真緒 撮影・青木和義 スタイリング・高島聖子 モデル くらさわかずえ
ここでは、立ち方や歩き方など、腸のために日常生活で心がけたいことを紹介します。
ひとつは、歪(ゆが)みのない体をつくることです。骨盤のズレや姿勢の悪さは腸の形が歪んだり、位置が下がったりするだけでなく、血行不良の原因にもなります。「壁立ち」で歪みを直しましょう。さらに「腸活歩き」をマスターすると血流がアップするとともに、腸も動き出し、快腸への道がひらけます。
もう一つは腸が固まらないように心がけ、お腹の柔軟性を保つことです。何かしながらでもお腹をひねったり、腹筋を使ったりして、腸を動かすことを習慣にするといいでしょう。副交感神経の働きを高めることも大切です。副交感神経にスイッチを切り替えてから眠るために、夜は軽い運動で心身をリセットしたり、心を穏やかに保つことも、腸のためになります。
深呼吸(参考記事)は交感神経の高ぶりを抑え、同時に、横隔膜の動きで結腸を刺激する効果もあります。簡単にできることを続けて快腸生活を手に入れてください。
[血流をよくする壁立ち]
【骨盤が立って姿勢がよくなれば、全身のバランスが整う。】
デスクワークや携帯電話の操作、料理など、現代の生活は下を向くことが多いため、知らず知らずのうちに猫背になりがち。これが続くと呼吸が浅くなり、血流も滞り、胃腸の働きも落ちてしまいます。そこで、心がけて姿勢をリセットし、正しい姿勢を取り戻すのが、「壁立ち」です。普段から自然にこの立ち方ができるようにしたいもの。腸の健康はもちろん、体全体のバランスが整い、筋肉が正しく使えるようになるので、疲れにくくなるメリットもあります。
足を軽く開き、壁に背中をつけて立つ。このとき、後頭部、肩甲骨、お尻の3点を壁につける。この状態が正しい姿勢。
[腸活歩き]
【ゆっくりと正しく歩き、トータルバランスを整える。】
正しく歩くことは、腸にとって大切なことです。前かがみで歩いていると、気道が狭まって呼吸が浅くなります。腸も圧迫されて動きが悪くなり、自律神経が乱れ、さらに腸が働かなくなるという悪循環です。
きちんと歩くと、胸腔が広がってたくさんの酸素が取り込め、細胞に行き渡ります。胸を張って歩けば腹部を圧迫することもなく、足の動きで腸が自然に刺激されます。
正しい歩き方を身に付けることは、体のトータルバランスを整え、健康を保つ近道です。
1.背筋を伸ばし、肩の力を抜く。頭が天とつながっているイメージで顔を上げ、首を伸ばす。足ではなく、へそから前に出すように進む。
2.ゆっくりとした動作で歩く。下を向かずに、大きくゆっくり呼吸をし、手は自然に振る。