下のグラフを見てみよう。自立して動ける状態をいかに長く保つかで、高齢期の意味合いはまったく変わってくる。動く体を維持するためには、どうすればいいのか。
「答えは簡単。正しい姿勢でいることです。正しい姿勢とは、効率よく体を使える状態のことなのです」
と話すのは、姿勢治療を専門とする仲野孝明さん。じつは多くの人の体が間違った姿勢によって歪んでいるという。体の歪みはあらゆる不調のもと。歪みを直せば、慢性的な不調が解消され、無理なく動ける体になれるのだ。仲野さんは、正しい姿勢を取り戻すために、“背伸び”を推奨する。たったそれだけ? と思うかもしれないが、そこには深い理由が。
「なぜ背伸びかというと、頭を正しいポジションに持ってくるのにいい方法だからです。重い頭が体の中心からずれていると、全身のバランスを修正するために首から下の筋肉が緊張して体が歪んでしまいます」