からだ

一番簡単なストレッチ、「背伸び」の効用。

気持ちよくぐーんと伸ばすだけで、姿勢がリセットされて整います。いちばん簡単なストレッチ、「背伸び」の効用を見直してみませんか。
  • 撮影・玉置順子(t.cube) 文・黒澤 彩
仲野孝明(なかの・たかあき)さん●姿勢治療家(R)。「仲野整體 東京青山」院長。延べ18万人以上の患者を治療。著書に『調子 いい!がずっとつづくカラダの使い方』などがある。

下のグラフを見てみよう。自立して動ける状態をいかに長く保つかで、高齢期の意味合いはまったく変わってくる。動く体を維持するためには、どうすればいいのか。

「答えは簡単。正しい姿勢でいることです。正しい姿勢とは、効率よく体を使える状態のことなのです」

と話すのは、姿勢治療を専門とする仲野孝明さん。じつは多くの人の体が間違った姿勢によって歪んでいるという。体の歪みはあらゆる不調のもと。歪みを直せば、慢性的な不調が解消され、無理なく動ける体になれるのだ。仲野さんは、正しい姿勢を取り戻すために、“背伸び”を推奨する。たったそれだけ? と思うかもしれないが、そこには深い理由が。

「なぜ背伸びかというと、頭を正しいポジションに持ってくるのにいい方法だからです。重い頭が体の中心からずれていると、全身のバランスを修正するために首から下の筋肉が緊張して体が歪んでしまいます」

背伸びをすることで頭が上に引っ張られ、自然と正しい位置に戻る。まずはその感覚を身につけることから。

体力を維持すれば健康寿命も長く。

女性の平均寿命は約86歳。健康寿命は約73歳。寿命が延びても、自立して動けなくては、医療に依存する期間だけが長くなる。 背伸びの習慣で、赤いグラフのように体力を維持、健康に過ごせる。※2012年6月1日厚生労働省 厚生科学審議会より

背伸びは一日何回でもやるべし。

思い立ったときに、わずか30秒。仕事中でも、人目があるところでも、軽く背伸びするくらいならはばかることはないはず。朝起きてから就寝前まで何度でも背伸びをしよう。

「一日数分の運動でも、わざわざその時間を作るとなると続かないもの。その点、背伸びはいつでもできます。洗濯や料理を始めるとき、トイレに立つときなど、生活のなかに背伸びを組み込んで習慣にしてください。呼吸は自然に、息さえ止めなければOKです」

まずは姿勢をチェックしてみよう。

「背筋がピンと伸びていれば正しい姿勢かというと、そうとは限りません。壁を背にしてまっすぐ立ったときに、後頭部、肩、おしり、ふくらはぎ、かかとの5点が壁についているかどうかをチェックします」

5点のうち壁につかない部位があれば、体が歪んでいるということ。肩が丸くなっている人が意識して肩をつけようとすると、今度は腰が反ってしまう。横から見た姿を確認するには、誰かに写真を撮ってもらうといい。

壁に沿ってまっすぐ立てる?【5点全部がつく!】

女性によく見られるのが、腰が反りすぎている姿勢。腰と壁との隙間は、手のひら1枚分ほどあいているのが理想で、2枚以上入るようなら反りすぎている証拠。腰痛の原因にもなりやすい。

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