からだ

にごり? メラニン? 老化…? 透明感の大敵、黄ぐすみを知る。

  • 撮影・久々江 満 イラストレーション・木下綾乃 文・今井 恵

血糖値の急激な上昇が糖化を進める。生活面で意識すべきことは。

糖化しやすい生活習慣チェック表

□ 菓子パンをよく食べる

□ 麺類をよく食べる

□ 野菜が苦手

□ 甘いものが好き

□ 食べ放題によく行く

□ 早食い

□ 運動が苦手

□ 朝食を食べないことが多い

□ 20歳の頃より体重が10kg以上増えた

□ 血糖値が高め

□ 血圧が高め

当てはまる項目がひとつでもあれば糖化に注意!

「糖化によってAGEsが生成されると、さまざまな病気の原因になることもわかっています」

と話すのは、女子栄養大学栄養学部 専任講師の浅尾貴子さん。

「血管組織が糖化によって脆くなると、血管壁に炎症が起こりやすくなり、動脈硬化、ひいては心筋梗塞や脳梗塞にもつながる可能性があります。ほかにも白内障、ドライアイ、網膜症といった目の病気やアルツハイマー、骨粗鬆症との関連を指摘する研究もあります」(浅尾さん)

肌のために、体のためにも避けたい糖化。一番の予防法を聞くと、

「食後に血糖値を上げないことが一番です。糖質が多いものを食べ過ぎるのはもちろん、早食いも厳禁。ゆっくりよく噛んで食べたり、食物繊維の多いものを食事の前半に摂れば、血糖値の急激な上昇を防げます」(浅尾さん)

さらに生活面を気をつけることでも血糖値の上昇は避けられる。

「食後にウォーキングを習慣づけることも効果的です」(浅尾さん)

なぜなら食後1時間以内は血糖値が上昇して糖化しやすいという。その時間に軽い運動をすることで、糖をエネルギーの生成に使えるからである。

浅尾さんが示す上のチェック表を参考に、自分が糖化しやすい生活を送っていないか、ぜひ確認してほしい。

「食物繊維が多いこんにゃくゼリーを食前に摂る。また血糖値を上げないサプリを摂るのも、糖化を避けるためには効果が期待できます」(浅尾さん)

× 糖化しやすい食品

【砂糖など糖類】白砂糖など精製度の高いものは、血糖値を一気に上げる。また精製度の高い小麦粉を使ったパンにも注意。食パン、クリームパンなど菓子パン全般は、血糖値を急激に上昇させる。
【パン粉の揚げ物】小麦粉やパン粉の衣がついた揚げ物はAGE値が高いとされる。麺類も血糖値を上げやすいので、具は必ず入れること。なるべく野菜の量を増やしたり、麺を減らすなど工夫を。
【濃縮還元のジュース】いったん水分を飛ばして5〜6倍に濃縮し、その後、水を加えて作る仕組み上、糖質が多く、AGE値が高くなる。また果糖表示があるものだと、さらに糖質が高くなるので要注意。

○ 糖化しにくい食品

【きのこ類、海藻類】きのこや海藻に含まれる食物繊維には、糖の消化や吸収を遅らせる作用があり、血糖値を上げにくくする。また抗酸化作用のある緑黄色野菜や豆乳、きな粉などの豆類もおすすめ。
【レモン汁や酢、オリーブオイルなど】クエン酸は、食品中のAGEsを減少させたり、糖の代謝をスムーズにする働きも。またオリーブオイルなどの油脂は、消化や吸収に時間がかかるので、血糖値を上げにくくする。
【お酒なら赤ワイン】原料のぶどうに含まれるポリフェノールには、酸化や糖化を抑える作用もあるので、アルコールを摂取するなら、赤ワインを。ただし、飲酒量が多いとAGEsが蓄積されてしまうことも。

『クロワッサン』1020号より

1 2
この記事が気に入ったらいいね!&フォローしよう

この記事が気に入ったらいいね!&フォローしよう

SHARE

※ 記事中の商品価格は、特に表記がない場合は税込価格です。ただしクロワッサン1043号以前から転載した記事に関しては、本体のみ(税抜き)の価格となります。

人気記事ランキング

  • 最新
  • 週間
  • 月間