好みの炊きあがりや用途に応じて選びたい、炊飯道具9選。
撮影・青木和義 文・嶌 陽子
│ HARIO │ フタがガラスのご飯釜1~2合
少量を炊きたいときに最適。扱いが楽なので土鍋初心者にも。
「1食分など、少量を炊きたいときに。火加減は一定、沸騰してホイッスルが鳴ったら1分後に火を止める分かりやすさ。ガラスの蓋から中をのぞけるのも楽しい。粘りが少なめの、粒立ちのよいごはんが炊けます」(しらいさん)
│ パナソニック │ ジャー炊飯器「Wおどり炊き」
時間がたっても炊きたての味をキープする抜群の保温機能。
銘柄別や食感別の炊き分け機能が充実。「好みの炊き上がりに調整しやすいです。何より保温機能が素晴らしい。炊き上がり後、半日ほど経ってもごはんがパサつかず、炊きたてに近い、おいしいごはんが食べられます」(しらいさん)
│ 鋳物屋 │ ヘイワ圧力鍋
分づき米や玄米が手早く炊けてもちっとした食べ応えのある食感に。
「五分づき米を炊いています。浸水時間がほぼ不要、蓋の重りが揺れ始めてから弱火で3分、蒸らし10〜15分で完成。もっちりしてクセになるおいしさ」(マツーラユタカさん)。土切さんもひとまわり小さいサイズを玄米専用に。
│ フィスラー │ ビタクイック プラス 4.5L
蒸気音が静かで扱いやすく、白米は浸水なしで炊ける。
「20年ほど使っていますが、シンプルなつくりで丈夫。加圧中の蒸気音も静かで安心して扱える。白米は浸水の必要がなく、短時間で完成。玄米もしっかり浸水すればもちもちとした食感に炊けます」(長谷川ちえさん)
│ ストウブ │ ピコ・ココット オーバル
ビリヤニやカレーピラフなどの色つき炊き込みごはんでも安心。
「器代わりにもなる存在感。鍋ごと卓上に出せて、保温もできます。色が黒なのでカレーピラフやビリヤニなど、色のつきやすい炊き込みごはんにもってこい。もちろん炊き上がりはふっくら、おいしいです」(植松良枝さん)
すすめてくれた人
福田春美(ふくだ・はるみ)さん●ブランディングディレクター。商品開発、ホテルのブランディングや地域再生など多方面で活躍。自他共に認める料理好き。
長谷川ちえ(はせがわ・ちえ)さん●in-kyo店主。2007年、東京に雑貨店『in-kyo』を開店、2016年、福島・三春町に移転。エッセイストとしても活躍。
しらいのりこさん●料理研究家。炊飯系フードユニット「ごはん同盟」調理担当。お米料理研究家。著書に『これがほんとの料理のきほん』など多数。
植松良枝(うえまつ・よしえ)さん●料理研究家。旬の野菜を生かした料理が人気。近著に『春夏秋冬ふだんのもてなし 季節料理のヒントとレシピ』。
マツーラユタカさん●物書き料理家。フードユニット「つむぎや」の一員。昨年、故郷の山形・鶴岡市にカフェ&セレクトショップ『manoma』を開店。
原田ひ香(はらだ・ひか)さん●作家。シナリオライターから小説家に転向。食をテーマにした作品も多い。近著に『まずはこれ食べて』。
土切敬子(つちきり・けいこ)さん●だいどこ道具ツチキリ店主。東京・三鷹市にて、自身が使ってみて本当にいいと思った台所道具だけを扱う店を営む。
坂井より子(さかい・よりこ)さん●主婦。自宅で料理教室を主宰。主婦歴40年の経験を生かし活躍中。著書に『暮らしをつむぐ』など。
『クロワッサン』1018号より
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