からだ

女性ホルモンがほぼゼロになったあと、大きく変化する女性の体。今から打つべき対策は!?

疲れやすい、うつっぽい、頭痛、動悸、手指の痛み……。日常のその不調、もう年だからとあきらめていませんか? 対処法をお伝えします。
  • 文・増田美加

「最近すぐに疲れる」「うつっぽくなる」「手指の痛み、しびれを感じる」「眠りが浅くなった」「急にめまいや耳鳴りがする」「動悸がして怖い」こんな不調を感じたことありませんか? 下のグラフにあるように、40代、50代の更年期世代は、さまざまな心と体の不調を感じる時期。これまで感じたことのない不調が急に現れ、消えていき、そして違う症状が現れ、それが消えるとまた違う不調が現れる……。どうしてこんなに不調が起こるのだろう、と心配になる人が少なくありません。

たとえば、これまでにない頭痛を感じ脳神経外科に行く、手足の関節が急に痛くなり整形外科へ、あるいは関節リウマチや膠原病を疑いリウマチ内科へ、動悸や息切れがして不整脈かしらと心臓外科を受診する、うつっぽく、くよくよすることが増えてきたと精神科や心療内科を受診する……。しかし、どの診療科へ行って検査をしても、検査結果は異常なし。たくさん薬をもらうけれども一向によくならない。このようなドクターショッピングを繰り返す女性も少なくありません。

さまざまな不調が次々と起こるような更年期世代特有の症状の場合は、まず婦人科を受診して相談してみるのがファーストチョイスだと思います。複数の不調が現れている場合は、更年期の症状であることが少なくないのです。なぜなら、この世代に起こる不調の多くは、女性ホルモンがほぼゼロになったことが原因のことが多いから。今まで心や体を守ってくれていた女性ホルモンのエストロゲンが急激に減少することでさまざまな不調が現れるのです。

更年期に感じやすい不調とは?

更年期世代の女性329人への「更年期に感じた不調は?」と聞いた調査で、多種多様な症状があがりました。更年期世代であれば誰もがひとつは経験したことがあるのでは……?出典:『「更年期では?」と感じた不調』 NPO法人メノポーズを考える会 2007・7

エストロゲンのバリアが外れ、命にかかわる病気がリスク増に。

更年期の軽い不調なら“未病”と言えますが、さらに別の病気と繋がる可能性があります。更年期以降は、エストロゲンが守ってくれていた全身の臓器へのバリアが外れてしまいます。エストロゲンは、脳、血管、肝臓、骨、筋肉、皮膚、粘膜など全身に作用し、各細胞の張りと潤いを保ってくれていました。エストロゲンレベルが急激に下がってくる更年期。その影響による症状や病気は、更年期障害だけではありません。下のグラフにあるように閉経以降、太りやすく、中性脂肪やコレステロール値、血圧も血糖値も上がりやすくなります。これらは、今後の人生で大きな死亡原因になってくる心臓や脳疾患などの病気に直結していきます。エストロゲンのバリアがなくなったことで、右肩上がりに増加していくのがこれらの病気です。

「人間ドックや健診結果で、血糖値や血圧が上がってきた、中性脂肪やコレステロール値が上がってきた、そして体脂肪も増えてきた……。今までと同じ生活をしているのになぜ?」という相談をよく受けます。しかし、更年期世代、特に閉経以降は、今までと同じ生活習慣を送っているから、こういったリスクが上がってくるのです。

更年期から老年期に注意すべき病気は、下の表にまとめました。特に生活習慣病の動脈硬化、高血圧、肥満、糖尿病など、今後の寿命にかかわってくるような大きな病気、それ以外にも骨粗しょう症や萎縮性腟炎、骨盤臓器脱(子宮脱など)、そして認知症、アルツハイマーなどのリスクも高まってきますので注意が必要です。

エストロゲンの減少で女性の体は大きく変化!

エストロゲンが45歳ころから急激に減少していくことで、中性脂肪や悪玉(LDL)コレステロール値、血圧や血糖値も上がり、メタボや肥満になりやすい体に。特に平均閉経年齢50.5歳からは、その傾向が顕著になるのです。「平成28年国民健康・栄養調査報告」(厚生労働省)より作成(女性のみ抜粋)
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