【後編】麻木久仁子さんの気づき。二度の病気を経てたどり着いた、健やかな体をつくる薬膳。
撮影・黒澤義教 文・石飛カノ スタイリング・中根美和子 ヘア&メイク・山崎照代 撮影協力・AWABEES
「その日の体の調子を振り返る、お茶の時間に季節を取り入れて。」
食事だけでなく「1杯のお茶でも立派な薬膳になります」と麻木さん。
「紅茶やプーアール茶など発酵度が高いお茶ほどカラダを温めるとされているので、冬におすすめ。反対に発酵度の低い緑茶はカラダを冷ますので夏におすすめです。その中間のウーロン茶は通年。そこに自分の好みのハーブやフルーツを足していただきます」
たとえばこの時季、緑茶に脱水を予防して気を巡らせるレモン、体の熱を取るミントを組み合わせてみる。見た目も涼しげ、ひと口飲めば暑さで疲れた心身もリラックス。
「水筒に水やお茶を入れてミントを加えるだけでもいいんです。水筒の口を開けた瞬間にぱあっと香りがして、“今日の私はどんな調子かな”という思いに至ります。同じ果物でも、今日は寒いところで仕事をしたから体を冷やさない桃がいいかな。炎天下で歩き回ったから熱を取るスイカを食べよう。と、何を選ぶか考えることが楽しい。問題はそういうことを考える余裕があるかどうか。私たち世代は自分を労って自分で自分をもてなして、不調を見逃さないことが大切だと思うんです」
さあ、1杯のお茶から薬膳の世界へ。
時節のお茶に香りを添えて。【レモンミントティー】
【作り方】
適度に冷やした緑茶にミントの葉とスライスしたレモンを浮かべ、好きなタイミングでいただく。
カーディガン4万円、ワンピース2万4000円、中に着たスリップワンピース2万4000円(以上コンテンポ/ヤエカ ホーム ストア TEL.03-6277-1371) イヤリング1万3000円、ネックレス5万6000円、リング4万4000円(以上チェリーブラウン TEL.03-3409-9227)
『クロワッサン』1003号より
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