手工芸作家・高橋彩子さんのこだわりが詰まった、ミャオ族の伝統的な裁縫箱
手芸好きたちは、どんな道具や裁縫箱を使っているのか。作品の素材を求めて、アジアや中米の国々を旅している手工芸作家・高橋彩子さんの裁縫箱を見せてもらいました。
撮影・黒川ひろみ 文・野尻和代
ミャオ族の裁縫箱を真似て作った道具入れを旅先にも携えて
高橋彩子(たかはし・さえこ)さん
手工芸作家
学生の頃より海外を旅して回る。2010年、旅先で収集した民族衣装や装身具、装飾品のカケラを繋ぎ合わせたバッジ「アッチコッチバッチ」を制作開始。展示やワークショップ、販売なども行う。
自身の作品の素材となる民族衣装や装身具を求めて、アジアや中米の国々を旅している高橋彩子さん。「インスピレーションが湧いた時、すぐに創作できるように、旅先にはこれを持参しています」と見せてくれたのは、中国の古いテキスタイルと、折り紙式に開閉できるポケットがユニークな、手作りの裁縫道具入れ。デザインのベースになっているのは、中国・ミャオ族の伝統的な裁縫箱だという。
「昔、北京を旅した際にミャオ族の古い裁縫箱と偶然出合い、装飾的だけれど素朴な佇まいに惹かれて持ち主から譲っていただきました。その後、本などで作り方を勉強し、小ぶりなサイズに私なりにアレンジ。紙にはシルクスクリーンでプリントをしています」
その中に入れる道具は、作品同様、“あるものを工夫する”スタイルが基本。高価なもの、特別なものはなく、使いやすさ重視でセレクトしている。
「厚みのある生地を扱うことが多いのではさみの切れ味は気になりますが、針や糸などはどこでも買えるもので大丈夫。むしろ、針は多少曲がっているほうが装飾の施された凹凸のある生地を縫うには好都合なことも。ほかには、マグネットの針山とか糸通しなど作業効率を上げる便利な道具は欠かせません」
『クロワッサン』1176号より
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