暮らしに役立つ、知恵がある。

 

広告

『マリー・アントワネット・スタイル』横浜美術館──フランス宮廷を彩ったファッション・アイコン

青野尚子のアート散歩。今回は、ロンドンで開催され、大きな反響を呼んだ世界巡回展『マリー・アントワネット・スタイル』。会場には、日本の絣と同様に高度な技法を要するドレス、「首飾り事件」のネックレスの一部と伝わるダイヤモンドなど、アントワネットの時代のファッションやアクセサリーが並ぶ。日本でのマリー・アントワネット人気を決定づけた『ベルサイユのばら』とのコラボレーションも。

文・青野尚子

ローブ・ア・ラ・フランセーズ(フランス風ドレス) フランス製 1760年代(1770年代に加工) 絹、光沢をつけた麻 ヴィクトリア&アルバート博物館蔵©Victoria and Albert Museum, London
ローブ・ア・ラ・フランセーズ(フランス風ドレス) フランス製 1760年代(1770年代に加工) 絹、光沢をつけた麻 ヴィクトリア&アルバート博物館蔵©Victoria and Albert Museum, London

14歳でオーストリアからフランス宮廷に嫁いだマリー・アントワネット。堅苦しい宮廷のならわしにとらわれず、自身のテイストを追い求めた彼女はシンプルで洗練されたスタイルで人々の注目を集めた。時代の“ファッション・アイコン”となった彼女はフランスのファッションや織物産業の発展に大きな影響を与える。一方でその贅沢さが民衆の反発をかい、フランス革命へとつながった。

会場には糸を先染めして模様を織り出す、日本の絣と同様に高度な技法を要するドレス、「首飾り事件」のネックレスの一部と伝わるダイヤモンドなど、アントワネットの時代のファッションやアクセサリーが並ぶ。当時流行した高く盛ったヘアスタイル、バラやマリー・アントワネットのモノグラム「MA」で飾られた椅子などは彼女のライフスタイルを想像させる。彼女のファッションセンスは死後もヨーロッパの社会に影響を与えた。展覧会では彼女からインスピレーションを得た貴族たちのドレスや、ソフィア・コッポラ脚本・監督の映画『マリー・アントワネット』の資料も展示される。

この展覧会はヴィクトリア&アルバート博物館の企画によりロンドンで開催され、大きな反響を呼んだ世界巡回展。日本でのマリー・アントワネット人気を決定づけた『ベルサイユのばら』とのコラボレーションも。華やかな世界にひととき、世の憂さを忘れられる。

『マリー・アントワネット・スタイル』

通称「サザーランド・ダイヤモンド」 1780年代にネックレスに加工 金、銀、プラチナ、ダイヤモンド 長さ35.8cm ヴィクトリア&アルバート博物館蔵©Victoria and Albert Museum, London
通称「サザーランド・ダイヤモンド」 1780年代にネックレスに加工 金、銀、プラチナ、ダイヤモンド 長さ35.8cm ヴィクトリア&アルバート博物館蔵©Victoria and Albert Museum, London

横浜美術館 開催中~11月23日(月・祝)

〈芦屋ロサブラン〉の日傘、〈メゾン ド フルール〉のトートバッグなどコラボグッズも充実。〈ヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテル〉とコラボした限定コースメニューも。

横浜美術館(神奈川県横浜市西区みなとみらい3-4-1)  TEL:050-5541-8600(ハローダイヤル) 10時~18時(11月21日・22日~20時) 木曜休(8月13日、9月24日、11月19日は開館) 入館料一般2,500円ほか
  • 青野尚子 さん (あおの・なおこ)

    アート・建築関係のライター

    著書に『超絶技巧の西洋美術史』(池上英洋さんとの共著、新星出版社)など。

『クロワッサン』1171号より

広告

  1. HOME
  2. 『マリー・アントワネット・スタイル』横浜美術館──フランス宮廷を彩ったファッション・アイコン

人気ランキング

  • 最 新
  • 週 間
  • 月 間

注目の記事

編集部のイチオシ!

オススメの連載