知っておけばもっとお得になる「ポイ活」事情
イラストレーション・新地健郎 文・小林百合子
「あれもこれもと複数のポイントを貯めようと思うと混乱しますし、ポイントが分散してなかなか貯まりません。まず1つか2つに種類を絞るのがいいでしょう」とは消費生活ジャーナリストの岩田昭男さん。SNSでポイ活の最新情報を発信するファイナンシャルプランナーのペイの実さんは、「ポイントを貯めたい一心で無駄な買い物をするのは本末転倒。必要な買い物をしたらポイントがもらえてラッキーくらいの感覚で、楽しみながらやるのが大事です」とアドバイス。無理せず気楽にやることが、ポイ活を楽しみ、お得生活を始めるための極意だ。
PayPayとSMBCが強力タッグを結成!
昨年5月、PayPayの親会社であるソフトバンクグループが三井住友カードと業務提携を締結。この3月からPayPayポイントとVポイントの完全相互交換が解禁になった。
「お互い巨大な経済圏を形成している両社ですが、連携によってかつてない効率的なポイントの活用が可能になりました」とペイの実さん。注目はPayPayポイントとVポイントの1:1の等価交換(上限、条件あり)。これまでVポイントではコンビニなど対象店舗での支払いやANAのマイルとの交換などができたが、PayPayポイントへの交換が実現したことで、個人商店から大手チェーン店まで、全国の幅広い店舗で使えるようになる。三井住友カードが誇る高い還元率をPayPayの多様な決済網で発揮できるのは、なんともありがたい。逆にPayPayの各種キャンペーンで大量に獲得したPayPayポイントをVポイントに集約することも可能。Vポイントに移せば、SBI証券での「Vポイント投資」に活用でき、資産形成のための原資として使えるようにもなる。
また、SMBCグループが展開するモバイル総合金融サービス「Olive」ではアプリの中にPayPayの機能を組み込むことで、アプリ内でPayPay残高の確認やチャージなどを行えるようになる見込みだそう。銀行口座残高とPayPay決済用の資金がひとつの財布のように機能することで、管理コストを大幅に抑えることができそうだ。
「PayPayは今年2月にVisaともパートナーシップを締結。将来的には世界中のVisa加盟店でPayPayの技術を活用した決済が利用可能になるかもしれないとのことで、今後の動きから目が離せません」(ペイの実さん)
今回の連携によって、今後も新しい動きが続々と出てきそうな予感。ポイ活にとっては追い風だ。
一度の買い物でポイント多重取りの裏技
「ポイ活に慣れてきたら、支払い方法の工夫次第で通常より多くのポイントを得られる『多重取り』にトライするのもいいでしょう」とは岩田さん。「最もシンプルなのはクレジットカード払いと共通ポイントを組み合わせる方法。クレジットカード決済の際にポイントカードを提示することで、両者のポイントをゲットできます」
さらに、クレジットカードから電子マネーやQR決済の残高を補填する際に発生する「チャージポイント」や、対象店舗を訪れた際にアプリを起動することで付与される「来店ポイント」などを組み合わせれば、3重、4重にポイントを得ることも可能になる。
「クレジットカードやQR決済の種類によっては多重取りができないこともあるので、自分が利用しているカードや決済サービスについて学ぶことが第一歩。よく行く店舗がどんなポイントに対応しているのか、どのカードを使って、どの決済で支払うのが最適か、自分なりの“最強の組み合わせ”を探しましょう」(岩田さん)
自分だけの高還元ルートを構築するには少々骨が折れるが、パズルのように組み合わせて考えるのは、ちょっとワクワクする。あまり神経質にならず、楽しみながら多重取りにトライしてみよう。
超お得! ポイントサイトを利用しない手はなし
ポイントサイトとは、サイトを経由して買い物やサービスを利用することで独自のポイントが貯まるウェブサービスのこと。各企業(広告主)がポイントサイトに広告料を支払い、サイトはその一部をユーザーにポイントとして還元するという仕組みだ。
「ショッピングや旅行予約サイトなどを利用する際、ポイントサイトを経由するだけでショップ独自のポイントとは別に、サイトのポイントも2重取りできるので、使わない手はない」と岩田さん。サイトのポイントは現金として銀行振込できたり、Amazonギフトカードやマイル、各種共通ポイントに交換することもできる。
「クレジットカードの新規発行や証券口座の開設は高還元になりやすく、狙い目。各サイトが適宜キャンペーンを打っていて、1〜2万ポイント得られることも。共通ポイントへの交換レートも様々なので、複数のサイトを見比べてみてください」(ペイの実さん)
アンケートの回答やアプリのダウンロードなど、1円も使わずにポイントを貯められる方法も豊富なので、隙間時間にコツコツとポイ活したい人にもおすすめだ。
モッピー
国内最大級のポイントサイト。高額ポイントを狙えるクレジットカード発行案件が充実。ポイントの交換先は現金をはじめPayPayポイントやJALのマイルなど60種類以上と豊富。
ハピタス
ショッピングや旅行案件での還元率は常に高い。レシート投稿や、歩くとポイントが貯まる機能など、日常生活の中で簡単にポイントを貯められるのが魅力。堅実派におすすめ。
年会費が高めな上位カードも賢く選べば充分に元が取れる!
「クレジットカードに高い年会費を払うなんて、もったいない!」と思っている人は多いはず。でもゴールドやプラチナカードの中には、年会費以上の特典を得られるものもたくさんあるのだそう。
「上位カードになると還元率が跳ね上がるものがあり、加えて空港ラウンジの無料利用や手厚い付帯保険、コンサートや演劇チケットの先行販売、ホテル無料宿泊など、さまざまな特典が標準装備されています。自分のライフスタイルや趣味に合ったカードを選べば、充分年会費の元は取れます」と岩田さん。いっぽうペイの実さんは、年会費が低めに設定された上位カードに注目する。
「年会費の元を取るために生活スタイルを変えるのはおかしな話なので、1万〜2万円台の年会費で、自分にとって有益な特典があるものを吟味するのがいいでしょう。高級レストランの優待は使わないけど、モバイル端末の保険ならありがたい!など、特典の豪華さに惑わされず、冷静に内容を比較検討するのがいいですね」
上位カードは与信審査が厳しい場合があるので、そのあたりも要チェック。背伸びしすぎず、身の丈に合った一枚を見つけて、日々の暮らしをちょっと豊かに、安心にしてくれる一枚を選ぼう。
住信SBIネット銀行プラチナデビットカード(Mastercard®)
基本1.25%(条件により最大2.5%)の高還元率。年1回、最大10万円まで修理費用を補償するモバイル端末保険が付帯し、同居家族分も補償対象。国内、海外最大1億円の旅行傷害保険も。年会費1万1000円(入会審査なし)。
dカード PLATINUM
対象のドコモ利用料金が最大20%ポイント還元される。前年の買い物額累計に応じて最大4万円相当の特典があり、カード積立では最大3.1%還元。携帯電話の紛失・全損補償は最大20万円付帯。年会費2万9700円(入会審査あり)。
『クロワッサン』1165号より
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