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荻窪「鳥もと」──作家・角田光代さんが長年通う店。世代を超えてつなぐ味、変わらない雰囲気に安らぐ名店

何世代にもわたって続いてきた老舗の喫茶店、居酒屋、食堂の魅力とは? 作家・角田光代さんに長年通う店を教えてもらいました。

撮影・上原未嗣 文・辻さゆり

荻窪「鳥もと」

1952年創業
女性一人でも入りやすい「味」と「気遣い」

「新規のお客さんが入りにくいような老舗もありますが、ここは誰もが心地よい場所、そこがいい」と角田さん
「新規のお客さんが入りにくいような老舗もありますが、ここは誰もが心地よい場所、そこがいい」と角田さん
角田光代(かくた・みつよ)さん 作家。1967年、神奈川県生まれ。2005年『対岸の彼女』で直木賞受賞をはじめ受賞多数。近著に『韓国ドラマ沼にハマってみたら』(筑摩書房)など。

戦前から続く鮨屋が、焼き鳥一本に絞り1952年に荻窪駅横で創業。現在の場所に移転してからは、当代のふるさと・北海道直送の魚介類も提供する居酒屋になった。作家の角田光代さんは15年近くこの店に通っている。

「とにかく何を食べてもおいしいし、女性一人でも入りやすいんです」

会いに行くために通う人も少なくない名物大将・伊與田康博さんは、気さくな人柄だが、気遣いの達人でもある。どこでも飲めるものではない、日本酒「豊杯」の充実したラインナップは、酒蔵からの信頼の表れだ。

角田さんおすすめの料理。つくね(180円)は移転前の店から大将の息子一人に伝授された味
角田さんおすすめの料理。つくね(180円)は移転前の店から大将の息子一人に伝授された味
今季最後という「時しらずの刺身」(1,000円)は、大将の地元・北海道の漁港から直送されたもの
今季最後という「時しらずの刺身」(1,000円)は、大将の地元・北海道の漁港から直送されたもの
「常に心掛けているのは清潔さ」と、大将の伊與田さん。居心地のよさは心配りの細やかさゆえ
「常に心掛けているのは清潔さ」と、大将の伊與田さん。居心地のよさは心配りの細やかさゆえ
角田さんおすすめの料理。つくね(180円)は移転前の店から大将の息子一人に伝授された味
今季最後という「時しらずの刺身」(1,000円)は、大将の地元・北海道の漁港から直送されたもの
「常に心掛けているのは清潔さ」と、大将の伊與田さん。居心地のよさは心配りの細やかさゆえ

SHOP INFO
東京都杉並区上荻1-4-3
TEL:03-3392-0865
(営)15時~23時(月・火・木曜)、15時〜23時30分(金曜)、13時~23時30分(土曜)、12時~23時(日曜) 水曜休

荻窪「鳥もと」──作家・角田光代さんが長年通う店。世代を超えてつなぐ味、変わらない雰囲気に安らぐ名店

『クロワッサン』1150号より

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