京の夏の風物詩・五山送り火はご存じでしょう。ぐるり反時計回りに5つの山に火がついて、その位置を教えてくれます。
毎年8月16日午後8時、東の大文字山に「大」の字が燃え上がり、続いて北の松ヶ崎に「妙」「法」の文字、応えるように西賀茂の船山に「船形」が燃え、その後に西の大北山に「大」が、最後に嵯峨の曼茶羅山に「鳥居形」が夜空に赤く浮かびます。
五山とはいえ実は里山、多くは名刹の裏山です。山に囲まれた京都ですから、あらゆるところに里山があります。
そして、これ以上の親切な山道はほかにない、というくらいよくできているのが「京都一周トレイル」。山道の角、分岐には必ずコース図付きの案内板が立てられていて、「京都一周トレイル」のガイドマップと連動しています。はじめての人でも迷うことはありません。
北の区域は本格的な山なのでハイキング装備が必要ですが、東山や嵐山あたりは里山低山が多く、名所名刹巡りのその足で、そのまま里山に出入りできます(大文字山って実は銀閣寺の裏山)。
一周の地図は区間によって分かれていますが、まずは名所の多い「東山」を。そしてトレイルの途中入場、途中退場をしましょう。
たとえば、祇園・八坂神社からインクライン、水路閣の上を通って南禅寺へ、と歩けます。京都こそ、里山歩きにぴったりです。