藤井恵さんに教わる豆板醤の使い切りレシピ2品。納豆との相性も抜群。
撮影・岩本慶三 文・一澤ひらり
【豆板醤】発酵食品との相性ピッタリ。炒めると辛み、香りが格段に。
そら豆に麹と塩水を加えて発酵させたみそに、唐辛子を混ぜて辛みを利かせたものが豆板醤。
「シャープな味ですが、辛みだけでなく旨みと塩分があるので使いやすいです。油で炒めることで香りが立って辛みも増し、豆板醤のよさが引き出されます」
納豆は豆板醤と同じ発酵食品なので相性がよく、炒め合わせると旨みの相乗効果でおいしさも格別。
「納豆は入れたらサッと炒めるのがコツで、炒めすぎると納豆の苦味やにおいが出てしまいます」
豆板醤をマイルドに使いたければ、加熱せずにそのままで。
「ごま油を豆板醤に少し加えると辛みの角が取れて風味が増します。ピータン豆腐に使えば豆板醤の塩気がほどよく効き、コクも出ます」
また、合わせ調味料として使うと、味にも変化がつけられる。
「はちみつと豆板醤を混ぜ合わせるとスイートチリ風に。ピーナッツバターや甘酢に加えてもおいしいので試してみてください」
ピータン豆腐
干しエビとザーサイ、豆板醤が生む旨みの饗宴。
【材料(2人分)】
ピータン1個
木綿豆腐1丁(300g)
A[豆板醤小さじ1 塩小さじ1/4 ごま油小さじ2]
B[味付きザーサイ20g 干しエビ大さじ1]
細ねぎ4本
香菜2株
【作り方】
1.ピータンは殻をむき、1〜2時間空気にさらしてアンモニア臭を取り、粗く刻む。豆腐はキッチンペーパーに包んで10分ほどおき、水気を切る。
2.干しエビはぬるま湯で戻してみじん切りに、ザーサイもみじん切りにする。香菜は飾り用の葉を取り分け、残りをみじん切りにする。ねぎは小口切りにする。
3.ボウルにA、Bを入れてよく混ぜ、豆腐を手でつぶしながら加え混ぜ、ピータン、ねぎ、みじん切りの香菜を加えて和える。器に盛り、飾り用の香菜を添える。
納豆ひき肉ピリ辛炒め
発酵食品のダブル使いで、納豆の味わいが一層深く。
【材料(2人分)】
納豆1パック(40g)
A[しょうゆ大さじ1 砂糖小さじ1/2]
豚ひき肉150g
B[酒大さじ1/2 片栗粉大さじ1/2]
セロリ1本(みじん切り)
生姜1かけ(みじん切り)
豆板醤小さじ1
油大さじ1/2
サラダ菜1/2玉
【作り方】
1.納豆はAと混ぜ合わせる。ひき肉はBと混ぜ合わせる。
2.フライパンに油を熱して生姜を炒め、香りが出たら豆板醤を加えて炒める。
3.豆板醤の香りが立ったら、ひき肉を入れて炒め、火が通ったらセロリを加えて炒め合わせる。最後に納豆を加えて手早くサッと炒める。
4.器に盛り、サラダ菜を添える。食べるときはサラダ菜に包んで。
『クロワッサン』1031号より