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頭が痛い、だるい、眠い…。こんな症状、実は気象のせいかも?

天候の変化で起こるさまざまな不調。気のせいと看過されがちだが、実は多くの人が悩む身近な症状。日本初の気象病外来・天気痛外来を開設したパイオニアで医師の佐藤純さんにメカニズムや対処法を学んで、つらさを軽減しよう。

イラストレーション・木下綾乃 文・石飛カノ

こんな症状も実は気象のせい

「痛みを訴える患者さんが多いので、“天気痛”という名をつけましたが、気象病は痛みだけではありません。喘息、めまい、認知症、歯周病などさまざまな病気が天気の影響を受けて悪化することが報告されています」

佐藤さんが専門外来を開設したとき、古傷や慢性の神経痛をもつ患者さんが来ることを予測していたという。ところが、フタを開けてみると頭痛や肩こり、さまざまな自律神経系の症状を訴える患者さんがほとんど。

「QOL(クオリティ・オブ・ライフ)が下がるような自律神経系の症状を抱える患者さんが7割で、平均年齢は41歳です。この年代は更年期症状と重なるため、予想外の症状がクローズアップされてきます」

以下に紹介するのは、いずれも天気との関係が深いと指摘されているもの。この事実をまず理解することが、さまざまな症状の予防につながるはず。

[気象病による症状]

●古傷、神経痛などの慢性痛
骨折、ねんざ、手術痕などの古傷、膝や腰、関節の痛みなどの神経痛は天気痛の典型的な症状。

●眠気、倦怠感
自律神経のバランスが乱れ、副交感神経が過剰に優位になることで眠気やだるさが現れる。

●気管支喘息
喘息発作は季節の変わり目に現れる傾向がある。とくに夏と秋の変わり目に症状が出やすい。

●耳の症状
天気が崩れる前に耳の奥がツーンとしたり、ぼわーっとするときは気象病が疑われる。

●頭痛
ズキズキする痛みの片頭痛、締め付けられるような緊張性頭痛はどちらも気象病の典型例。

●うつ、不安感など心の不調
気分は天気に左右されやすいが、気象病をコントロールすると、うつ症状が改善することが多い。

●更年期症状
ホットフラッシュ、ほてり、気分の落ち込み、イライラなどは、天気による症状の可能性あり。

●認知症
興奮、イライラ、徘徊、不安、うつなど、認知症の周辺症状は天気と関連するという報告が。

●首、肩、腰の痛み
首や肩が凝りやすい、むちうちなど過去にケガをしている場合は天気の変化で悪化しやすい。

●めまい
頭痛とセットになって症状が現れることが多い。やはり天気の変化で悪化する。

頭が痛い、だるい、眠い…。こんな症状、実は気象のせいかも?

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