【行ってよかった】ここでしかできない食体験がたっぷり! 秋の香川・小豆島「井上誠耕園」で国産オリーブの魅力に触れる旅。
キラキラと輝く瀬戸内海に浮かぶ島、小豆島。年間を通して穏やかな気候が特徴のこの島では、秋から冬にかけて国産オリーブの収穫時期を迎えます。
小豆島で70年以上に渡り親子3代でオリーブ栽培をしている「井上誠耕園」は、オリーブの栽培・加工・販売まで全て一貫して行なう、いわば国産オリーブのスペシャリスト。広々とした敷地内で農場から製造工場、最後にはお食事まで楽しめる井上誠耕園の農業体験は毎年大人気。まさに「食欲の秋」! 食いしん坊の私も張り切って参加してきました。
美しい眺望のオリーブ畑で収穫体験スタート!
東京ドーム3.3個分(約5万坪)にも広がるオリーブ畑は、日当たりがよく、小豆島の町並みを一望できる山の上にあります。
オリーブの実はひとつひとつ手摘みで収穫されています。実が傷ついて酸化してしまわないように、丁寧に摘み取るのがポイント。
枝葉の中に入って手摘みをしていくのですが、木の上から下、内側から外側まで隈なく摘んでいくとなるとこれがなかなか大変な作業。
終わる頃にはすっかり汗ばんでくるほど、しっかりとカラダを動かしました。
高品質なオリーブオイルの鍵! 職人技が光る選果作業
農園内にある作業場では、先ほど摘んだばかりのオリーブの実を熟度別に仕分ける選果作業が行われます。これも熟練のスタッフさんたちによって、段階ごとの実の選定に加えて傷のチェック・枝の除去・サイズチェックなど全て細かく手作業で仕分け。
傷がなく美しく青いオリーブの実は人気商品でもある新漬け用に、それ以外はオリーブオイル用や化粧品用など、熟し度合いによって様々な用途で使われます。
ちなみに新漬け用のオリーブの基準は「これが新漬けオリーブになって、自分が食べたいかどうか?」が一番のポイントとのこと。これなら私たちもなんとか選べそう!ということで仕分け体験をさせいただきました。
まるでオリーブジュース。絶品! 搾りたてオリーブオイル
果実から搾って作られるオリーブオイルは、種から搾られる種類のオイルとは違い鮮度が命!収穫から選果、搾油までのスピードは24時間以内に全て行われています。新鮮な実から搾られるオイルは「エキストラヴァージンオリーブオイル」に。オリーブの実が持つ栄養素や風味を損なうことなく作られていて、酸度も低く高品質なオイルが生まれます。その風味の豊かさから「オリーブジュース」と言われるほど!
産地と品種によって変わる味わい 奥深きオリーブの世界
オリーブの搾油工場の隣にある「Bakery and Cafe菊太郎」でひと息休憩。
”オリーブオイルを美味しく食べるためのパン”が食べられるのがコンセプトのこちらのカフェでは、産地や品種別で「新漬けオリーブ」「オリーブオイル」の食べ比べを体験しました。
井上誠耕園では、敷地面積が限られ生産量に限界がある小豆島以外にも、スペイン・オーストラリアにも提携農園があり様々な品種のオリーブの栽培を行なっているそう。
同じ品種でも日本で栽培するのと海外で栽培するのでは、風土や気候によって味も香りも、全く違うものになるのがオリーブのおもしろいところ。
オリーブの実の食べ比べは人生で初めて! どれも美味しかったのですが、それぞれ食感や旨味の感じ方が全く違うことに驚きました。
ここでしか味わえない オリーブオイルのランチコースを堪能 !
農業体験もいよいよ終盤。最後は「カフェレストラン 忠左衛門」へ。こちらではオリーブオイルをふんだんに使ったランチコースが食べられるとのことで、私たちが訪れたこの日もランチは満席で賑わっていました。
前菜・パスタ・メイン・デザートに至るまで余すことなくオリーブオイルがふんだんに使われたメニュー。いつもの使い方とは違った発見を教えてくれるレストランでした。
オリーブオイルがもっと楽しくなる、フレーバーオリーブオイルの魅力
美味しいお食事を堪能した後は、ランチコースに使われていたフレーバーオリーブオイルについてオリーブオイルソムリエでもある井上誠耕園の西田さんに解説していただきました。
100%果汁から作られる油でもあるオリーブオイルだからこそ、他の果実などとも同時に混ぜ合わせて油を搾ることができたそう。使う果実の油分に含まれる栄養素や香りがしっかりとオリーブオイルに溶け込み、風味豊かでさらに身体に嬉しいオイルが完成します。
ランチコースで出てきたようなお料理以外にも、いつもの食材にちょっぴりかけるだけで、グッと美味しさを増してくれるフレーバーオイル。その手軽さは、1本あればキッチンの万能アイテムとして使えそう。
今回の井上誠耕園のツアーは見て・体験して・食して…と様々な食体験がぎっしり!
特にオリーブの収穫は最盛期の今だけ。秋の気持ちいい瀬戸内の風に包まれながら巡るオリーブツアーは、身も心も癒される大満足な内容です。
ちなみに、今回参加させてもらったオリーブの農業体験は、一般の方も参加可能で10月初旬から11月下旬頃まで毎年行なっているそうですよ。
ぜひこの機会に秋冬の小豆島を堪能してみてください。(クロワッサン倶楽部オンラインメンバー 松浦裕香里)
松浦裕香里
オーガニック食品メーカー広報を経て現在はフリーランスPRとして活動。オーガニックナチュラルに精通した食の”おいしさ”と”楽しみ”やライフスタイル(旅・美容)について日々紹介している。
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