日本語のことわざ「月とすっぽん」にあたるものは英語では「チョークとチーズ」。和名では「土の竜」で、英名では「スパイ」の意味になってしまうのがモグラ。こんなふうに日英比較する章もあり、日本語と英語の感覚の違いがみえてきて面白い。
何か書きたいけれど、強く伝えたいことは特にない。そんな人にとってこの本は「言葉の使い方」のヒントになる。「思っていることを書け」と言われても一つも言葉が浮かんでこない人も、ルールを持ち込んで言葉を「ゲーム」化してしまうことでするする湧き出てくることがあるんじゃないか。何を隠そう私自身そんなタイプの人間だったのに、今ではこうして物書きになっている。言葉遊びは、最良の「国語教育」になりうる。