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暮らしのゴチャゴチャを捨てたい人必見
快く暮らせる物量の見極め方

クロワッサン最新号『捨てたい!』(2016年6月25日号)より、注目記事を厳選してお送りします。http://magazineworld.jp/croissant/


「捨てたい」のは、家の中に無駄なものがある証し。日々の生活に合う物の量を知り、目指すは「捨てるものがない暮らし」です。まずは、片付けのとっかかりにおすすめのキッチンから。片付けの順序とポイントさえしっかりおさえれば、あっという間にすっきり使いやすいキッチンに。

片付けのとっかかりにベストなのは、
使用頻度が高く、達成感が得やすいキッチン。

「片付けたいけれど忙しくて、一気にやる時間はなかなか取れないし、どこから手をつければいいのかもわかりません」と、2人の子育てをしながらフルタイムで働いている竹葉リエさん。

「その考えが、まさに片付けられない人にありがちな思考回路。やるなら全部やらないと気がすまない、完璧主義の人が多いんです。でも、片付いていない状態は日々の積み重ね。長年の蓄積を一気に解消することはできませんし、片付け始めても面倒になり、途中で投げ出したくなるのは当然です」と、収納スタイリストの吉川永里子さん。

まずは自分がどれだけの物を持っているのか、現状を知ること。そして必要なものを見極め、使いやすい場所に収納し、死蔵品を出さないよう、ちゃんと物が循環する流れを作っていく。

「当たり前に聞こえるかもしれませんが、片付けられない人は、この流れができていません。必要な量を把握しないまま、同じものを買い足したり、物を整理をしないまま、場当たり的に置いてしまい、さらに面倒な状況を作り出しています」(吉川さん)

吉川さんが、片付けのとっかかりにおすすめするのが、毎日使うキッチン。
「独断で、物の要不要を判断しやすく、置き場所を決めるのにも、家事の効率アップが最優先と、はっきりしているからです」(吉川さん)

 

どんな物がどれだけの量あるのか、
全部把握してから仕分けていく

竹葉さんのキッチンで象徴的なのが、収納力たっぷりのパントリー。
「せっかく奥行きがあるのに、仕切りをせず無造作に物を詰め込んだので、どこに何があるかまったくわかりません。また、サイズの合わないラックを買い足してしまったので、奥のものが取り出せず死蔵品に」(吉川さん)

一旦すべて物を取り出し、同じジャンル別に仕分けた後、要不要を判断。その後、自分の動線を考えた上で取り出しやすく整理しやすい場所を作り、仕分けしたものを戻していった。

無造作に詰め込んだものにスペースを奪われて、死蔵品もたっぷり。
無造作に詰め込んだものにスペースを奪われて、死蔵品もたっぷり。
Before
上から一番目の棚:使いにくい一番上の棚には、中身を把握していない箱や、使用目的もないまま放置している空き箱がいくつも置かれている。

上から二番目の棚:棚の高さや奥行きも考えず押し込んでいるので、何が入っているのかわからない状態。化粧品やサプリメントも混在。

上から四番目の棚奥:毎日使う調味料、レトルト食品、ストック食材などが無造作に詰め込まれた棚。賞味期限が切れたものもたくさん発見。

上から四番目の棚手前:パントリー内の空きスペースを確認せずにラックを購入したので、取り出しにくく、ラック奥に置いたものが死蔵品扱いに。

一番下の棚:物が挟まり、扉が全開しなくなったまま放置。スムーズに物の出し入れができないので、扉前にも物が溢れている。


中のものを全部取り出して広げる。
「引き出しや棚など、片付けるターゲットを決めたら、とにかく、全てのものを取り出して」(吉川さん)
「引き出しや棚など、片付けるターゲットを決めたら、とにかく、全てのものを取り出して」(吉川さん)
グループ分けしてから物を厳選
「同じジャンル別にグループを作り、要不要を判断し、適正量に絞っていきましょう」(吉川さん)
「同じジャンル別にグループを作り、要不要を判断し、適正量に絞っていきましょう」(吉川さん)


 
棚を活用するため数種の容器を搬入。
棚を活用するため数種の容器を搬入。
適材適所に物を収めた結果、デッドスペースがない状態に
適材適所に物を収めた結果、デッドスペースがない状態に
どう使うか、いつ使うかで判断。物の定位置を決めてからラベリング。
どう使うか、いつ使うかで判断。物の定位置を決めてからラベリング。


こんなにすっきり、ぐんと使いやすく!

サイズが合うラックを購入し、スペースを有効活用。
サイズが合うラックを購入し、スペースを有効活用。

「想像以上に無駄なものがいっぱいあってびっくりしました。使い勝手が悪いと諦めていましたが、それぞれ物の居場所をきっちり決めれば、適正な量がわかるし、料理自体もずっとしやすくなるんですね」(竹葉さん)

 

キッチンにある引き出しも、
パントリーと同じルールで片付け。

Before
調理器具とカトラリーや箸が混在し、取り出しにくい引き出し。
調理器具とカトラリーや箸が混在し、取り出しにくい引き出し。
After
それぞれ仕分けられる容器を入れ、同じグループ別に入れ替えた。
それぞれ仕分けられる容器を入れ、同じグループ別に入れ替えた。


 
Before
Before:使用中、未使用の別もなく詰め込んであった調味料の引き出し。
使用中、未使用の別もなく詰め込んであった調味料の引き出し。
After
種類別に置く場所を確保し、未使用品は後ろに置くルールを決めた。
種類別に置く場所を確保し、未使用品は後ろに置くルールを決めた。


 
Before
食器は、使用頻度の高いものと、それ以外に分け、箱に入れっ放しだった皿を出し、来客用にする。
食器は、使用頻度の高いものと、それ以外に分け、箱に入れっ放しだった皿を出し、来客用にする。
After
箱をなくせば収納スペースが増える。
箱をなくせば収納スペースが増える。


 

◎吉川永里子さん ●整理収納アドバイザー1級認定講師、「Room&me」代表。働く女性の目線で、合理的な整理収納術を提案。

『クロワッサン』927号(2016年6月25日号)より

http://magazineworld.jp/croissant/

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※ 記事中の商品価格は、特に表記がない場合は税込価格です。ただしクロワッサン1043号以前から転載した記事に関しては、本体のみ(税抜き)の価格となります。

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